ケアコンサルタント 川上由里子公式ブログ

ワサビです。

7/9(水)に公益社団法人全日本不動産協会 東京都本部様主催の講習会にて、第1部の講師をさせていただきます。テーマは「終の住処どこでどう住まう?~住まいと介護の話~」です。

江戸川区が後援ですが区民以外の方でも参加可能ということですので、もしご都合がよろしければぜひいらしてくださいね。

 

公益社団法人全日本不動産協会主催 高齢期の住まい方セミナー
江戸川区民参加無料講習会  後援 江戸川区

■ 第1部
終の住処 どこでどう住まう?~住まいと介護のはなし~
講師:川上由里子
■ 第2部
不動産取引におけるトラブル事例・留意点
講師:東京都都市整備局住宅政策推進部不動産業課指導相談係
係長 宮田昌憲氏

日時:平成26年7月9日(水)13:30受付 14:00開始(14:10~15:40)
会場:タワーホール船堀 2階 桃源の間
参加料:無料

【事前申し込み】
全日本不動産協会 江戸川支部事務所
03-5663-7704 担当:中谷様(土日水、休日)10~16時

5/31(土)いきいきセカンドライフ

カテゴリー: ラジオ

ワサビです。

次回の川上さんのラジオ出演は5月31日(土)です。
今回は7時15分頃の出演となります。
ぜひ聴いてみてくださいね。

放送局:ニッポン放送1242
番組名:徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー
コーナー名:いきいきセカンドライフ
時間:朝7:15頃

[audio:https://yuito.jp/wp-content/uploads/2014/05/140531_radio.mp3]
(スマホ・タブレット用)

贈りもの ~変わらない暮らしのために~

カテゴリー: ノウハウ, 日常

この春、父の介護は6年目を迎えました。
母は自宅で公的介護サービスの支援を受けながら介護のある暮らしを続けています。

現在利用しているサービスは訪問系のみ。残念ながらデイサービスやショートステイなどの通所系のサービスは現在利用できていません。これは、父が好まないことを母が思ってのこと。
「もう少し、私ががんばるわ。」母はきっとそう思いながら介護を続けています。
どんなに元気な人でも疲労やストレスがたまって当然です。
そんな状況ですから、24時間介護中の母の健康を、兄も弟も私も常に心を寄せて心配し、見守っています。

 【現在の父89歳のケアプラン】
 月曜日 訪問リハビリ
 火曜日 訪問入浴
 水曜日 訪問リハビリ
 木曜日 お休み でしたが、今月から30分のみの訪問介護開始
 金用日 訪問看護 (2週間に1回) / 訪問入浴(2週間に1回)
 土曜日 家族 主に私と弟が1週間事交替で参加
 日曜日 家族 〃
 その他 福祉用具 歩行器 レンタル(起立時に使用)
 ※排泄のコントロールも兼ねるために、訪問入浴の回数が月6回となっています。
 ※毎日の主介護者は母です。

このようなケアプランに基いて、郷里の我が家にはケアマネジャーとホームヘルパー、理学療法士、訪問看護師が元気に訪れ、両親をサポートしてくれています。
その様子に驚いたり感心したりしている母はいつも私に出来事や感想などを話してくれます。

訪問入浴サービス

3人一組、訪問入浴車を抱えてやってくる訪問入浴サービス
手際良くお風呂に入れてくれるおかげで父はいつも清潔です。
床ずれ予防効果もあり大助かりです。

訪問入浴サービス

お風呂はなんと窓から入り窓から出ていきます

 

介護で外に出掛けられない母にとって唯一の楽しみは毎日奥の部屋でエレクトーンを弾くこと。
それが先日、エレクトーンのベースの音が鳴らなくなってしまったのです。私も弾いてみましたが、足のペダルを踏んでも音がでないエレクトーン、なんともおかしなものです。
40年以上続く大切にしたい習慣ですが、母は「費用もかかるしいいのよ、いいのよ。」とあきらめています。

なんとか新しいエレクトーンを用意したい、でも高額だしどうしたものか、と思案していたところ、兄からも「母のプレゼントにはエレクトーンがいいのでは?」と。
そこで、兄と弟と3人で相談し、母にエレクトーンを贈り物にすることにしました。
ちょっと高額ですが3人で出し合ってお誕生日の記念と母の日の贈り物にしようというわけです。

兄は馴染みの楽器屋担当者Iさんに相談交渉を、私は車を運転し1時間、候補となった楽器を下見選定、弟も運搬日に駆けつけ立ち会いました。
そして5月の休日、その中古エレクトーンは、静岡市SBS通りの楽器店すみやからやってきました。

エレクトーン

心待ちにしていたエレクトーンが届きました
子供達から母へのおつかれさまと、ありがとうを伝える贈りものです

母は本当に嬉しそうでした。
このエレクトーンは我が家の中心、両親が過ごすリビングに置くことに。
ここは父が24時間過ごす空間です。
毎朝夕、また母の弾くエレクトーンから優しいメロディーが響き始めました。
言葉数少なくなった父ですが、テレビを消しても不安がらずに「いいねぇ」と聴いてくれて、一同びっくりです。

私も帰省の楽しみが増えました。
父の一番好きな「月の砂漠」と「故郷」を弾きます。
母はストリングが、私はオーボエやフルートの音が好みです。

 

中庭

食事をする場所からみえる中庭、これもいつもの風景
昔母に贈った薔薇の花が今年も咲きました

高齢者のケア3原則は
1. 継続性の尊重
2. 残存能力の維持活用
3. 自己決定の尊重

介護のある暮らしはこれまでの暮らしの延長です。
これまでの暮らしとなるべく変わらないように配慮することで、心がほっとできる場所ができます。

人生の灯が小さくなっていく時間。
本人にとっても家族にとっても切なさも辛さも嬉しさも大変さもたくさん溢れている時間です。
それもごく自然なことですね。介護のある暮らしだからこそ豊かに。
大変でも幸せだなあと思える介護生活を続けています。

いい香りと私の暮らし

カテゴリー: 日常

香りの良いものが好きなので、部屋ではいつもアロマオイルを焚いています。
鞄にはその日の気分に合わせて選んだ精油の小瓶をいれて、時折ハンカチに一滴垂らし、くんくんと鼻に近づけて嗅いでいます。

携帯しているババグーリの自然素材のハンカチと爽やかなレモンのオイル。
4月末、連休中に手作りしたアロマスプレー。もっとも手軽な乾式法の芳香浴

私とアロマテラピーとのおつきあいはかれこれ20年以上。

看護師として働く傍ら、西洋医学ではない植物療法について知ることが楽しく、趣味がこうじてアロマテラピーの資格(AEAJ日本アロマ環境協会/アロマテラピーアドバイザー)も取得しました。

アロマテラピー資格認定カード

以来、香りを楽しむことは勿論、ボランティア活動などに参加するなど長く親しんでいます。
情報に囲まれ聴覚や視覚に頼りがちな日々の生活の中で、臭覚、触覚を刺激し五感のバランスを調えてくれる、私自身の暮らしには欠かせないものです。
 

先日、テレビ放送で「天然アロマの香りを嗅ぐことで脳を若がえらせ認知症対策」と鳥取大学医学部保健学科の浦上克哉教授による認知症予防に効果のあるアロマテラピーに関する報道があると、その翌日、百貨店などのアロマテラピー店にはアロマオイルを求め多くの人々が殺到したそうです。認知症を楽しく予防する、誰にとっても共通の関心事となりました。

フランスやドイツではメディカルアロマテラピーが進んでいて治療にも使われていますが、日本では香りを楽しむホリスティックアロマテラピーが中心。
今回の認知症予防の効果が実証された研究は活気的だということです。

連休中、時折足を運んでいる東京都中央区銀座のアロマ店「florame(フローラム)」に母の日の贈りもの選びに立ち寄ると、認知症予防レシピのスプレーを無料で作れるキャンペーン中。
こんなところにも影響が。私も早速透明感のある親切な店員さんと一緒に作ってみました。

銀座駅のすぐ近くの「フローラム 銀座コア店」(03-3571-4833)
知識を持った店員さんから手軽にアロマテラピーの知識や情報を得ることができます。

認知症予防スプレーの材料

用意するものは精製水とスピリタスという96度のウォッカ、精油2種類×2とスプレー容器。
認知症予防に効果があると公表されたアロマは
【日中】集中力が高まるローズマリーと高揚感のあるレモンのブレンド。
【夜間】安眠効果のある真性ラベンダーとリラックス効果のオレンジのブレンド。
これらを一日2時間、昼と夜香りを嗅ぐことで、昼は活性化、夜は沈静化の刺激で脳の活性化が期待できるのだそうです。

店員さんとの会話を楽しみながら朝用と夜用が各5分程度で完成しました。
これからはスピリタスを酒屋さんで購入し自宅で作ろうと思います。

フローラムではこの脳を活性化し認知症予防に効果があるブレンドスプレーも、精油を購入した方にはその場で作ってもらえます。(瓶代は有料)
アロマテラピーの知識や経験がない方でも安心ですね。

完成品

完成品

ちなみに、私にとってこのローズマリーの香りは、13年前、ケアマネジャーの試験勉強中に記憶力や集中力アップ効果を期待して毎晩焚いていた思い出の香り。
小瓶のふたを開けると、懸命に勉強していた当時の暮らし、猫のタロウのいた暮らしを瞬時に思い出します。香りは記憶と結びついていますね。

2週間に一度、郷里に帰省する際には父の好きな甘いお菓子と共に、いい香りをよくお土産にします。この香りは来週帰省時に香り好きな母に手渡す予定です。

介護中は臭いによるストレスを感じる場面も多々あります。そんな時にアロマが役立ちます。
排泄介助の後にサッとスプレーを一吹き。
居室や廊下には火を使用しない安全なアロマディフューザーを焚いて。
足浴や手浴時にもアロマオイルを数滴。
1本の精油があれば様々な方法で楽しむことができ、介護する人もされる人も癒され爽やかな気持ちになります。

父のできることは減りました。
緊張や不安が強いのか、手をぎゅっと握りしめ触れられることを好まないことが増えてきましたが、ラベンダーや樹木のオイルでハンドマッサージができた晩にはぐっすりと休むことができ、その安眠リラックス効果に驚きます。
自分自身の疲労があるとなかなかマッサージなどの行為にいたらないのですが、あまり無理せずにできる方法で、香りと触れることと見つめること、私の心を届け続けようと思っています。

私の部屋で

【私の部屋で】
精油は植物、果実など10種類程度持っていて体調によって使いわけています。
特に好きな香りは樹木の香り とっても落ち着きます

静岡の両親の暮らしで

【静岡の両親の暮らしで】
母は介護スタッフが訪れる日には、ラベンダー&オレンジの
明るく受容的な気持ちにさせてくれる香りで迎えています。

以前、私のセミナーに足を運んでくださった“あさいマッサージ教育研究所”の浅井隆彦先生が「介護アロマテラピー入門」という書籍で介護度に応じたケアなどをわかりやすく紹介されています。
興味のある方はご参考になさってください。

皆様も植物の力で大切な人を、自分自身を、癒してくださいね。
※アロマテラピーや精油選びには知識が必要です。
 必ず専門スタッフにお尋ねし、安全に楽しんでください。

gooヘルスケア

ワサビです。
「gooヘルスケア」にて地域包括ケアについて寄稿した記事が配信されました。

高齢者の暮らしを支える「地域包括ケア」 (2014.4.22公開)
・地域包括ケアシステムは、高齢者の暮らしを支える新しい仕組み
・地域の保健・医療・福祉の協働の実践から提唱された「地域包括ケア」
・地域包括ケアシステムを構成する5つの要素とは
・利用者から見た地域包括ケアシステム

ぜひ読んでみてくださいね。(バックナンバー一覧はこちらから)

4/19(土)いきいきセカンドライフ

カテゴリー: ラジオ

ワサビです。

次回の川上さんのラジオ出演は4月19日(土)です。
今回は7時15分頃の出演となります。
今までと時間が変わっていますので間違えないようにしてくださいね。

放送局:ニッポン放送1242
番組名:徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー
コーナー名:いきいきセカンドライフ
時間:朝7:15頃

[audio:https://yuito.jp/wp-content/uploads/2014/04/140419_radio.mp3]
(スマホ・タブレット用)

三月の風景

カテゴリー: 日常

皆さんお元気ですか?年度末、とっても忙しい季節ですね。
今日はちょっとひとやすみ、私の心にとまった三月の風景をお届けします。

富士山
3月8日、すっぽりと真白き富士の山
御殿場側から撮影、ご無沙汰している先輩が送ってくれました。
私の実家のある駿河湾側からは裾まで白い富士山は見られないので新鮮です。
まるでお嫁さんみたい。

花音が書いてくれた“結人”
この日は姪と甥の16歳のお誕生日。ケーキと歌でお祝いです。
上の写真の文字は姪の花音が書いてくれました。“結人”が元気に歩いています♪
いいね!明るい花音、ありがとう。花音の希望を未来につないでね。

梅の花
3月16日 近所にお散歩。
都会でもポツポツと咲く可憐な梅の花、ほのかに良い香りがします。
梅はごつごつとした枝ぶりも素敵ですよね。

浜離宮庭園の菜の花
マンションから徒歩30分、浜離宮庭園に咲く一面の菜の花。
春ですね。村野四郎さんの「花」という詩の一片を思い出しました。

花の中に町がある 黄金にかがやく宮殿がある
人がいく道があり 牧場がある
みんないいにおいの中で 愛のようにねむっている

東京ミッドタウンの桜
そして、徳光さんとのニッポン放送「いきいきセカンドライフ」生放送を終えた3月29日土曜日。
東京ミッドタウンのガーデンテラスSILINに入ると、なんと窓の外には一面に桜が咲いていました。
開花宣言があったばかりだったのに予想外に咲き誇っていた桜の花にびっくり、とっても素敵です。

東京ミッドタウンの桜
かつて職場があり、よくお散歩した東京ミッドタウンのお庭。
まだ咲いたばかりの夜桜からは元気さと優しさの両方が伝わってきました。

私も少女の頃から“強く優しい人間になりたい”と想い、努力、挑戦を重ねてきました。
振り返ってみると失敗や悲しみの糸と、成功や喜びの糸が折り重なっているようです。
どんなことがあってもあきらめない、人生の糸を織り誰かを包み込めるあたたかい布となるよう結んでいきます。

三人の姪、甥をみていると、活発だったけれど、泣き虫で繊細だった自分を思い出します。
多くの人との出逢いが自分を成長させてくれています。

春風そよぐ気持ちの良い夜でした。
街にも山にも、都会にも田舎にも、季節は巡り春が訪れます。
どんな時も花や月、空や風が近くにいてくれます。
春夏秋冬のある美しい国に生まれたことを幸せに思います。
春は希望と不安の入り混じった季節ですが、新しい爽やかな風を感じながら、また一歩一歩自分らしく歩いて行きましょう。

今年度お世話になりました皆様に心より感謝御礼申し上げます。
また来年度も小さいけれどぴりっとあたたかい“結人”&川上由里子を、宜しくお願いいたします。

3月13日木曜日、渋谷区千駄ヶ谷にある津田ホールにて、公益社団法人日本不動産協会、全日本不動産関東流通センター主催による「暮らしのセミナー高齢社会の住まいと介護を考える」が開催されました。

津田ホール

私は新調した春のワンピースとジャケットを着こみ会場へ向かいました。

ところが、この日は朝から夜まで生憎のお天気。
予定をキャンセルされた方もいらっしゃったようで残念でしたが、まだ冷たい雨の降る中200名近いお客様が集まってくださいました。

津田ホール

今回の私のテーマは「終の住処 どこでどう住まう〜住まいと介護のはなし〜」です。
住まいは暮らしの器、生活の基盤となるものです。
その街や家が不便になったら、ひとり暮らしになったら、介護が必要になったら、認知症になったら、住み慣れた我が家に長く住み続けるためには…。
ご相談者の声を中心に、高齢期の様々な住まい方について実際の事例を交えながらご紹介させていただきました。

セミナー風景

また、今回はUR都市再生機構が展開する団地での新しい住まい方についてもご紹介させていただきました。
私が特にご紹介したかったのは、● MUJIなど民間との新しいコラボレーション ● 医療福祉拠点の整備や地域との連携 ● 団地の暮らしを守る「生活支援アドバイザー」と昨年から営業センターにおかれた高齢者相談窓口の高齢者相談員(ケアマネジャーや社会福祉士、看護師)という人の存在です。

講演中

両親が暮らす家の住環境や介護の様子なども、写真を使って少しだけお伝えさせていただきました。
要介護4の父と介護者の母が暮らす住環境は、介護する人たちも(ホームヘルパーや理学療法士、看護師など)楽しんだり癒やされたりする空間となっています。
重くなりがちな介護生活を明るくする為には、福祉用具や家具、照明、音楽、香り、外とのつながりなど様々工夫できることがあります。

終了後、不動産業を経営しているという女性からは
「今日の内容は仕事に関係するから知らないではすまされなくて、勉強したいと思ってきました。介護と住まいの2つのテキストがわかりやすくて助かるわ。」

40代男性からは「介護保険を支払っていてもホームにこんなに費用がかかるなんて…」

建築士の女性からは「ご両親の暮らす住環境をもっと聴きたいです。」

セミナー資料

スタッフと情熱をかけて制作したセミナー資料
ご来場者の皆様に配布されました。

日本人の寿命は伸び、家族の単位は小さくなり、私達はかつてなかった時代を生きています。
齢の重ね方や住まい方、そして“幸せ”を自分なりに考えることが必要な時代になりました。

人生の秋から冬の深く美しい季節、どこで、どうやって暮らしますか?

2部安藤和津さんの介護体験のご講演からも、様々なヒントや知恵をいただきました。

不動産協会様、不動産研究所様、貴重な機会をいただきありがとうございました。
足元の悪い中ご来場くださった皆様、ご意見感想をお寄せくださった皆様、何かひとつでもお届けできるものがありましたら幸いです。
ありがとうございました。

3/29(土)いきいきセカンドライフ

カテゴリー: ラジオ

ワサビです。

次回の川上さんのラジオ出演は3月29日(土)です。
今回も9時30分頃の出演となります。
ぜひ聴いてくださいね。

放送局:ニッポン放送1242
番組名:徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー
コーナー名:いきいきセカンドライフ
時間:朝9:30頃

[audio:https://yuito.jp/wp-content/uploads/2014/03/140329_radio.mp3]
(スマホ・タブレット用)

日本アイソトープ協会公開セミナーのご報告

カテゴリー: 活動報告

春の気配を感じる2月22日(土)、秋葉原コンベンションホールにて公益社団法人 日本アイソトープ協会様主催の公開講座「認知症かな?と思ったら」~早期発見が重要です~が開催されました。

日本アイソトープ協会セミナー

当日は定員150名を大幅に超え、200名ほどのご参加者が足をお運びくださいました。
これには主催者側も驚きだったようです。認知症への関心の高さがうかがえます。

日本アイソトープ協会セミナー

1部は日本医科大学武蔵小杉病院神経内科 認知症センター教授、北村伸先生による「知って役立つ認知症の話」。認知症のなかでも最も多い原因疾患となっているアルツハイマー病を中心に症状や原因、治療対応など大変わかりやすいお話をいただきました。
また、印象に残ったのは川崎市の「街ぐるみ認知症相談センター」の活動です。認知症の早期発見、市民、行政、介護職、医療職との連携促進がはかられていることをご紹介くださいました。
居住地域にかかわらず無料で利用できます。場所は日本医科大学武蔵小杉キャンパス南館1階。
病院ではないので「最近物忘れが増えてきて心配だわ」という時に、気軽に相談することができます。
これまで来場された方の中で半数以上の方になんらかの疾患が発見され、早期の対応、予防ができているようです。このような拠点がこれから日本には増える予定ですから、心配から逃げずに前向きに対応するためにも味方にしたい存在ですね。

2部は東海大学医学部専門診療学系画像診断の准教授、橋本順先生から早期発見のために大切な診断方法をご説明いただきました。MRIや核医学検査SPECT、PETなど、実際にどのように画像をみて診断するのか詳細を知ることができました。
先生は普段専門職や医師や看護師を目指す学生などに向けてご講義をされていらっしゃるそうで、専門性が高い内容を美しい画像でわかりやすくご説明いただき、私は「へ〜 ほ〜 そうなんだ〜」の連続。(学生時代からは格段に進歩されている分野だと思います)大変参考になりました。
適切な診断を受け、認知症であってもなくても早期に対応することは大切ですね。
また先生は私の看護教育の原点である東海大学医学部付属病院(伊勢原)にいらっしゃいますので、新人ナース時代が大変懐かしく思い出され、巨大マンモス病院の今のお話を楽しくうかがわせていただきました。

日本アイソトープ協会セミナー

さて、3部の出番です。
大先生方に続きましてケア職を代表し「実例より学ぶ 家族が認知症になったら 私たちができる介護」を川上よりお伝えさせていただきました。

認知症という疾患のみにとらわれずに認知症の人を理解してください。
理解、判断能力は落ちても心は残っています。
そして本人も、家族も心理的ステップをたどります。
戸惑い混乱し、怒りを抱えることも受容までの大切なステップです。
どうぞそんな自分を責めないで、一人だけで抱え込まず誰かに相談し
サービスを活用し共に寄り添っていきましょう。
わたしたちにはどんな時もできることがあります。

このようなメッセージをこめて、現在行われているケアの方法や家族の接し方をご紹介させていただきました。

日本アイソトープ協会セミナー

終了後、様々なメッセージをいただきました。

・ とてもわかりやすい講座だった 三部構成が素晴らしい。
・ これまで知らなかったこと、曖昧だったことが理解できた。
・ アイソトープ協会や核医学検査が暮しの近くにあることを知った。
・ 資料がありまとめられていて家族にも説明ができ嬉しい。
・ 私は今「家族のたどる心理的ステップ」のステップ2で葛藤していますが、
  今日の講演を聴いてとても安心しました。(会場で終了後に)
・ 今日は気持ちが温かくなったよ。
  (同級生 現看護学校教員 お父さまとご来場、現在お母さまの介護中)
・ 介護の仕事についたばかりです。勉強になりました。自分も介護がんばりたいです。

私は認知症の方のケアを専門に行う業務に従事しているのではありませんが、この認知症の講演は、何十年にも及ぶケア(臨床での看護や介護と相談)という専門職としての経験と、家族が認知症に…でもできることを探していこう、という自分自身の家族としての体験から皆様に知っていただきたいことを考え、ひとつひとつ作っています。

講演の最後にお伝えしたいこととしてこの言葉を選びました。
どんな状況であっても、笑顔を届けましょう。笑顔はわたしたちの宝もので相手に届きます。

不十分な点も多々ございましたが、ご来場いただきました皆様の暮らしに、一つでもお役にたてることがありましたら幸いです。
足をお運びいただきました皆様、本当にありがとうございました。
貴重な機会をいただきました日本アイソトープ協会の皆様、ありがとうございました。

自宅で
ご来場者に配布された1冊のノートと桃の節句、お雛様

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