介護コンサルを受けた日の夜は、相談者の顔や声を思い出しながら、私の気持ちもさまざま揺れます。
元気だった親の介護に遭遇し戸惑う人、
親の老いにどう向きあえばよいのか、平行線が続き家族関係が壊れつつある人、
何年経っても家族の認知症を受け入れられない人
安全を重視するあまり親の役割を奪ってしまっている人
両親の介護、自分の将来、経済的な見通しが立てられない人
仕事と介護の両立が難しく、精神的な負担とともに体調を崩す人…
単純な情報を望む人もいますが、相談では自分や家族の物語narrative、心の声を語りはじめる方も少なくありません。
今、とても困っている人、将来に備えたい人、
初めての方、リピーター、親のこと、配偶者のこと、兄弟のこと、
相談への回答には明確なものと、そうでないものがあり、解決できないこともあります。
アセスメントの上、調査、情報提供、ナビゲーション、対話、傾聴、寄り添う、援助の仕方は様々です。
相談者が語るストーリーが変化する時、相談の風向きが変わります。
さて、介護コンサルにて「これがあってよかった!」と活用する頻度の高いものに【高齢期の生活の場】の見取り図があります。
これは、結人制作(川上オリジナル)の「やさしいケアガイド」にも掲載していますが、もう20年以上も前から、相談者の声を繰り返し聴き“どうやったらわかりやすくお伝えすることができるのか” “共に考えることができるのか”と考案した1枚です。
はじまりはイラスト入り手描きでした。
「やっと全体が理解できました。両親それぞれの介護を考える時、この表があると助かります。」
「全体を理解できたので、安心して退院先を選ぶことができます。」
「ひとつのホーム情報に飛びつかないでよかったです。」
相談をする人と相談を受ける人、ひとつのツールを通じて信頼関係が築かれてゆきます。
たった1枚の道標が人生を大きく変えます。
心をこめて制作したものは、人に影響を与え人と人、心と心をつないでいくと、私は信じています。
コンサルもセミナーも同じです。
人の役にたつことができる自分探しの旅はこれからも続きます。
故郷、由比に暮らす母から「咲いたわよ〜」と例年より遅れて春色の河津桜便りが届きました。
故郷の風景はこころがほっとします。
あってはならない戦争という惨事に、日々胸がしめつけられる思いです。
一日も早く戦争を止めてほしい。
力強く平和を祈る毎日ですが、自分の無力感を感じる日々です。
それでも、今自分ができることを力強くこつこつと続けましょう。
季節は巡っています。世界中の鳥が、花が、人が、力強くpeaceと唄っています。