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仕事と介護の両立推進シンポジウム

カテゴリー: 活動報告

仕事と介護の両立推進シンポジウム

10月20日(木)大手町の日経ホールにて東京都産業労働局の仕事と介護の両立推進事業として「仕事と介護の両立推進シンポジウム~キャリアと介護の両立にチャレンジする社員の支援~」が開催されました。

第1部、渥美由喜先生(内閣府少子社会対策大網の具体化に向けた結婚・子育て支援の重点的取り組みに関する検討会 座長代理・兼務東レ経営研究所)の貴重講演の後、第2部に「企業の事例に学ぶ、社員の介護離職防止の具体的な取り組みについて」のパネルディスカッションがあり、渋谷珠紀様(三井住友銀行人事部ダイバーシティ推進室 室長)、荒井豊人様(阿部兄弟建築事務所 代表取締役)と共に、私もパネリストの一人として参加させていただきました。

私は、仕事と介護の両立体験者として、私自身の働きながらの遠距離介護の実態と職場に求めたことや課題を。また、多くの方の相談を受けてきた専門家として、働く人の介護の悩みと企業に求める課題などを中心にお伝えさせていただきました。

渥美先生やパネリストの皆様の支援の工夫や実態には大きく頷くことばかり。
制度を作る皆様にも介護と仕事の両立のみならず、働き方を考える上でご参考になる点があったのではないでしょうか。
大企業はトップダウン型の制度設計、中小企業は1人の方の実ケースから支援方法を探るという制度の作り方の違いが大変参考になりました。

働きながら介護する家族や社員の声を私が聴き始めて18年が経過しました。
働き盛りを直撃する働きながらの介護。
多くの方が自分のキャリアを育てながら親を支援するために、様々な悩みに遭遇しています。
遠距離、同居、近居、在宅介護、施設介護。
一人で、家族で、介護の形支える形は皆異なりひとそれぞれで、介護のある暮らしには、星の数ほどの思いもあります。
仕事と介護の両立を支援する制度も、働く人のニーズに応えるべく形を変え進化しています。

私は、この機会に改めて自分自身の働きながらの介護を振り返ってみました。
できたことできなかったことが思い起こされます。
私は介護4年目で会社員を辞めフリーランスとなったため、使える介護休業制度はありませんでしたが、もしも社員であったならば、父の最期のお別れの時期、1~2週間程度の介護休業を取りたかったと思っています。
介護をするためというよりは、お別れの近づく最も緊張感の高まる時間に、家族として側にいて見守りたかったという思いです。
介護の準備期間も大切ですが、終わりの時間もとても大切な時間。
ただ、できる限りのことを行ったので悔いはありません。
「仕事での自分育ても介護もできて、私は幸せでした。」と会場でお伝えしました。

仕事と介護の両立推進シンポジウム

今年、育児・介護休業法が改正され来年1月には施行されます。
法改正により介護休業制度が分割可能となったことは喜ばしいことと感じています。
介護給付金の引き上げなども嬉しい改正ですね。
改正のポイントはこちらです。

仕事と介護の両立推進シンポジウム

仕事を辞めてしまい、経済的不安を抱えている方、うつになってしまった方、親と一緒に引きこもってしまった方、様々な声を聴いてきました。
簡単なことではありませんが、皆さん、自分の時間も介護も大切にする方法を共に探しましょう。

【当日の様子が掲載されました】
http://www.advance-news.co.jp/news/2016/10/post-1989.html
ご清聴いただきました皆様、ご依頼をいただきました東京都様、登壇者の皆様、様々な学びをいただきました。ありがとうございました。

仕事と介護の両立推進シンポジウム