ケアコンサルタント 川上由里子公式ブログ

秋の夕暮れ 静岡にて

9月、10月は昨年に引き続き社員コンサルティングでお世話になっている企業からのご依頼で、ファイナンシャルプランナーの講師と「親介護の基本とお金を考える」セミナー講師を努めさせていただきました。

今年は仕事と介護の両立を実践された方の実例を深堀りしてのご紹介。
実際の介護にかかった時間やお金、必要となった情報、工夫した結果改善したこと、効果などを具体的にお伝えさせていただきました。

昨年と大きく異なったことは、オンラインセミナーであったこと。
リハーサルでは声の大きさスピード、伝え方、神経を使いました。
対面式よりももっとわかりやすく、が求められると思います。
司会者、専門が異なる二人の講師、それぞれの役割の明確化も大切です。

夕刻から開始したオンラインセミナーは、2日とも参加者350名を超え、多くの方々に聴講いただけました。
終了後のアンケートには感想やご意見がたくさん寄せられ、今後もオンラインセミナーを希望する方が多いことに驚きです。
介護セミナーは標準的な事例紹介となりがちですが、個別性の高い実例紹介も関心をひいたようです。
数百名のアンケートに眼を通すのはなかなか大変でしたが、「わかりやすく伝えられているのだろうか?」「大事なことを誤解なく届けられただろうか?」そんな心配も、あらたな課題に向かって頑張ろう!という気持ちに繋がりました。

近年、ライフプランで考えられるリスクは病気、ケガ、老後など以外に、親介護が加わることが顕在化してきました。
75歳以上で介護が必要となる人は31.2%。
40~50歳という働き盛りの社員に介護が直撃し、ライフプランに、資産形成に、大きく影響します。
100人100通りの介護は時間も費用も読みにくいといった現状があり、多くの人が働き方に悩みます。

私は、その親介護リスクは、早めに備えることで、リスクではなく人生の宝物になると思っていますし、そうであってほしいと心より願っています。
無我夢中で走った自分自身の介護の体験を通じ感じたことでもあります。
そのためにも、私は今回のようなセミナーの機会に感謝し、オンラインでも一期一会を大切に努めたいと思っています。

誰かの役に立つならば、と快く事例紹介を承諾いただいたお二人には、心より感謝致します。
親を支えながら仕事の継続、本当にお疲れさまでした。
昨年に引き続き貴重な機会をいただきました企業様、そしてご清聴いただきました皆様、多くの学びをいただきました。ありがとうございました。

10月、海鮮市場でサザエのつぼ焼きを食し、母と弟と海岸に立ち寄りました。
見上げた大空には大きな翼を広げたトンビが楽しそうに舞っています。

子供の頃から現在に至るまで、海を眺めること、波の音を聴くこと、貝や石を拾うことが大好きです。
太陽が今日のお仕事を終えお月さまが照らし始める時間。
耳を澄ますと静かに秋の声が聴こえてきます。
海岸で拾った数個の丸い石は、海からの贈りもの。
毎日の食卓の箸置きに使っています。

新型コロナの感染には常に注意が必要な日常ですが、皆さん、時々広~いところで深呼吸し、美しい秋の移ろいを感じましょうね。