1月末神奈川県庁くらし交通安全課様主催、「交通安全教育指導専門講座」にでかけてきました。
昨年10月にご担当者様からご依頼いただいたテーマは「高齢者の行動特性と効果的なコミュニケーション方法」。
神奈川県内から交通安全担当の職員、指導員の皆様が集まりました。
神奈川県内では交通事故件発生件数は減少傾向にあるものの、高齢者の事故発生件数は依然高く、高齢者は何故事故に遭いやすいのか、どうしたらよいのか、という疑問から今回初めて、ケアの専門分野の講師による指導者への研修会を企画されたとのことです。
先日も京都で84歳の高齢者が踏み切りの中に侵入し線路上を右折、電車と正面衝突という悲しい事故がありました。その他にも高速道路を逆走、ブレーキとアクセルの踏み間違えなど、危険な事故も度々耳にします。
判断能力や運動能力の衰えた高齢者の外出や運転には危険が伴いがちです。
だからこそ、安全を意識していつまでも元気に外出を楽しみたいものですね。
高齢者への指導方法を見直す、指導者側の意識を見直す、という発想には感激しました。お役にたてる内容を私も懸命に考え当日の講演に臨みました。
加齢による身体能力や心と行動の変化・高齢者の行動特性・認知症に関する基礎知識・良性物忘れとの違い。
効果的なコミュニケーションの中で、私がお伝えしたかったことは
- 様々な変化を体験している(感覚器や運動能力、コミュニケーション能力など)背景を理解して接していただきたいこと
- 高齢者は誰も同じようなもの、「一つの集団」として考えないで、一人一人を見て指導いただきたいこと
- 長年さまざまな体験をされてきている方々のプライドを尊重して接していただきたいこと
わかりやすい指導や説明=子ども扱い ではない。 - 認知症に関する知識を持ちつつ、冷静かつ思いやりを持った指導を。
体験したことのないことを語るのはとても難しいことですが、長年高齢者に接してきた経験からの成功や失敗体験も含め、お伝えさせていただきました。私にとっても大変勉強となりました。
ご依頼いただきましたご担当者の皆様、ご清聴いただきました皆様、ありがとうございました。
様々な分野で高齢者の理解が必要とされています。
今年のはじまりの伝えるお仕事、良い一日となりました。