ケアコンサルタント 川上由里子公式ブログ

いい香りと私の暮らし

カテゴリー: 日常

香りの良いものが好きなので、部屋ではいつもアロマオイルを焚いています。
鞄にはその日の気分に合わせて選んだ精油の小瓶をいれて、時折ハンカチに一滴垂らし、くんくんと鼻に近づけて嗅いでいます。

携帯しているババグーリの自然素材のハンカチと爽やかなレモンのオイル。
4月末、連休中に手作りしたアロマスプレー。もっとも手軽な乾式法の芳香浴

私とアロマテラピーとのおつきあいはかれこれ20年以上。

看護師として働く傍ら、西洋医学ではない植物療法について知ることが楽しく、趣味がこうじてアロマテラピーの資格(AEAJ日本アロマ環境協会/アロマテラピーアドバイザー)も取得しました。

アロマテラピー資格認定カード

以来、香りを楽しむことは勿論、ボランティア活動などに参加するなど長く親しんでいます。
情報に囲まれ聴覚や視覚に頼りがちな日々の生活の中で、臭覚、触覚を刺激し五感のバランスを調えてくれる、私自身の暮らしには欠かせないものです。
 

先日、テレビ放送で「天然アロマの香りを嗅ぐことで脳を若がえらせ認知症対策」と鳥取大学医学部保健学科の浦上克哉教授による認知症予防に効果のあるアロマテラピーに関する報道があると、その翌日、百貨店などのアロマテラピー店にはアロマオイルを求め多くの人々が殺到したそうです。認知症を楽しく予防する、誰にとっても共通の関心事となりました。

フランスやドイツではメディカルアロマテラピーが進んでいて治療にも使われていますが、日本では香りを楽しむホリスティックアロマテラピーが中心。
今回の認知症予防の効果が実証された研究は活気的だということです。

連休中、時折足を運んでいる東京都中央区銀座のアロマ店「florame(フローラム)」に母の日の贈りもの選びに立ち寄ると、認知症予防レシピのスプレーを無料で作れるキャンペーン中。
こんなところにも影響が。私も早速透明感のある親切な店員さんと一緒に作ってみました。

銀座駅のすぐ近くの「フローラム 銀座コア店」(03-3571-4833)
知識を持った店員さんから手軽にアロマテラピーの知識や情報を得ることができます。

認知症予防スプレーの材料

用意するものは精製水とスピリタスという96度のウォッカ、精油2種類×2とスプレー容器。
認知症予防に効果があると公表されたアロマは
【日中】集中力が高まるローズマリーと高揚感のあるレモンのブレンド。
【夜間】安眠効果のある真性ラベンダーとリラックス効果のオレンジのブレンド。
これらを一日2時間、昼と夜香りを嗅ぐことで、昼は活性化、夜は沈静化の刺激で脳の活性化が期待できるのだそうです。

店員さんとの会話を楽しみながら朝用と夜用が各5分程度で完成しました。
これからはスピリタスを酒屋さんで購入し自宅で作ろうと思います。

フローラムではこの脳を活性化し認知症予防に効果があるブレンドスプレーも、精油を購入した方にはその場で作ってもらえます。(瓶代は有料)
アロマテラピーの知識や経験がない方でも安心ですね。

完成品

完成品

ちなみに、私にとってこのローズマリーの香りは、13年前、ケアマネジャーの試験勉強中に記憶力や集中力アップ効果を期待して毎晩焚いていた思い出の香り。
小瓶のふたを開けると、懸命に勉強していた当時の暮らし、猫のタロウのいた暮らしを瞬時に思い出します。香りは記憶と結びついていますね。

2週間に一度、郷里に帰省する際には父の好きな甘いお菓子と共に、いい香りをよくお土産にします。この香りは来週帰省時に香り好きな母に手渡す予定です。

介護中は臭いによるストレスを感じる場面も多々あります。そんな時にアロマが役立ちます。
排泄介助の後にサッとスプレーを一吹き。
居室や廊下には火を使用しない安全なアロマディフューザーを焚いて。
足浴や手浴時にもアロマオイルを数滴。
1本の精油があれば様々な方法で楽しむことができ、介護する人もされる人も癒され爽やかな気持ちになります。

父のできることは減りました。
緊張や不安が強いのか、手をぎゅっと握りしめ触れられることを好まないことが増えてきましたが、ラベンダーや樹木のオイルでハンドマッサージができた晩にはぐっすりと休むことができ、その安眠リラックス効果に驚きます。
自分自身の疲労があるとなかなかマッサージなどの行為にいたらないのですが、あまり無理せずにできる方法で、香りと触れることと見つめること、私の心を届け続けようと思っています。

私の部屋で

【私の部屋で】
精油は植物、果実など10種類程度持っていて体調によって使いわけています。
特に好きな香りは樹木の香り とっても落ち着きます

静岡の両親の暮らしで

【静岡の両親の暮らしで】
母は介護スタッフが訪れる日には、ラベンダー&オレンジの
明るく受容的な気持ちにさせてくれる香りで迎えています。

以前、私のセミナーに足を運んでくださった“あさいマッサージ教育研究所”の浅井隆彦先生が「介護アロマテラピー入門」という書籍で介護度に応じたケアなどをわかりやすく紹介されています。
興味のある方はご参考になさってください。

皆様も植物の力で大切な人を、自分自身を、癒してくださいね。
※アロマテラピーや精油選びには知識が必要です。
 必ず専門スタッフにお尋ねし、安全に楽しんでください。

三月の風景

カテゴリー: 日常

皆さんお元気ですか?年度末、とっても忙しい季節ですね。
今日はちょっとひとやすみ、私の心にとまった三月の風景をお届けします。

富士山
3月8日、すっぽりと真白き富士の山
御殿場側から撮影、ご無沙汰している先輩が送ってくれました。
私の実家のある駿河湾側からは裾まで白い富士山は見られないので新鮮です。
まるでお嫁さんみたい。

花音が書いてくれた“結人”
この日は姪と甥の16歳のお誕生日。ケーキと歌でお祝いです。
上の写真の文字は姪の花音が書いてくれました。“結人”が元気に歩いています♪
いいね!明るい花音、ありがとう。花音の希望を未来につないでね。

梅の花
3月16日 近所にお散歩。
都会でもポツポツと咲く可憐な梅の花、ほのかに良い香りがします。
梅はごつごつとした枝ぶりも素敵ですよね。

浜離宮庭園の菜の花
マンションから徒歩30分、浜離宮庭園に咲く一面の菜の花。
春ですね。村野四郎さんの「花」という詩の一片を思い出しました。

花の中に町がある 黄金にかがやく宮殿がある
人がいく道があり 牧場がある
みんないいにおいの中で 愛のようにねむっている

東京ミッドタウンの桜
そして、徳光さんとのニッポン放送「いきいきセカンドライフ」生放送を終えた3月29日土曜日。
東京ミッドタウンのガーデンテラスSILINに入ると、なんと窓の外には一面に桜が咲いていました。
開花宣言があったばかりだったのに予想外に咲き誇っていた桜の花にびっくり、とっても素敵です。

東京ミッドタウンの桜
かつて職場があり、よくお散歩した東京ミッドタウンのお庭。
まだ咲いたばかりの夜桜からは元気さと優しさの両方が伝わってきました。

私も少女の頃から“強く優しい人間になりたい”と想い、努力、挑戦を重ねてきました。
振り返ってみると失敗や悲しみの糸と、成功や喜びの糸が折り重なっているようです。
どんなことがあってもあきらめない、人生の糸を織り誰かを包み込めるあたたかい布となるよう結んでいきます。

三人の姪、甥をみていると、活発だったけれど、泣き虫で繊細だった自分を思い出します。
多くの人との出逢いが自分を成長させてくれています。

春風そよぐ気持ちの良い夜でした。
街にも山にも、都会にも田舎にも、季節は巡り春が訪れます。
どんな時も花や月、空や風が近くにいてくれます。
春夏秋冬のある美しい国に生まれたことを幸せに思います。
春は希望と不安の入り混じった季節ですが、新しい爽やかな風を感じながら、また一歩一歩自分らしく歩いて行きましょう。

今年度お世話になりました皆様に心より感謝御礼申し上げます。
また来年度も小さいけれどぴりっとあたたかい“結人”&川上由里子を、宜しくお願いいたします。

雪の降った日

カテゴリー: 日常

2月8日土曜 ソチオリンピックが始まる中、外は吹雪でした。

窓の外

マンションの窓から見える外は雪と風。
ごーごー ごーごー 怒ったように荒れている風の音が聴こえます。

ポトフ

雨の日も雪の日も外で働く人達の安全を祈ります。
家の中であたたく過ごすために、ポトフを作りました。
お鍋にじゃがいも、玉ねぎ、ソーセージにたまご、椎茸、
ブーケガルニ、白ワインなどの具材をたくさん入れてコトコトコトコト。

その間にも私は休日仕事を進めます。
ひとつひとつの仕事は心をこめて丁寧に、聴き手や読み手側の立場に立って。
なかなか要領よくできないのが良いのか悪いのか…。とにかく私オリジナルの表現を頑張ります。

湯たんぽ

停電のニュース。もしも停電になったら…我が家では湯たんぽが頼りです。
お誕生祝いのマーガレットハウエルの湯たんぽは冬の必需品、いつも抱きかかえて休んでいます。
ゴム製の湯たんぽにお湯を注ぐ作業は、不思議なもので看護師時代を懐かしく思い起こさせます。
忙しく病棟を行ったり来たりしながら患者さんを温めたり、冷やしたり、温枕、氷嚢はケアに欠かせないものです。家庭にもあると便利ですね。

雪の風景

翌日の朝、関東地方は積雪20センチ。やっぱり銀世界になっていました。
でも、空は次第に青くなり始め、陽射しがあるとほっとしますね。
空を見上げ、呼吸をするのは私の毎日の習慣。

ゆきだるま3つ

マンションの近くでおにぎり大の雪だるまを3つ作り、都知事選に向かうと

誰かの雪だるま

晴海通り沿いの街路樹にも、同じような雪だるまが並んでいました。
私もひとつ作って横に並べてから選挙に向かいました。

子供の頃、雪が空から落ちてくると、温暖な地方に生まれ育った私は嬉しくて飛び回りました。
今、白い雪が降るとさまざまな思いが心の中に舞います。

雪の夜、親しい友人から久しぶりに電話をいただきました。
ご親族(県庁OB様)の方からのセミナーのご依頼です。
私にはソウルメイトと呼べるような強いつながりのある友人がいます。
20年にも及ぶ彼女とのお付き合いは、離れていても私に明るい元気と勇気をくれ驚きます。

その日の夜にはすっかり雪はやみ、窓の外には透明な空気が流れていました。

雪の日の夜

まだまだ寒さは続きそうですね。皆さん転倒や落雪にも気をつけて。
あたたかくしてお過ごしください。
明日は晴れるといいですね。

暖かい部屋から

今年のはじまり

カテゴリー: 日常

今年も元旦の夜明け前、暗闇の中、車のエンジンをかけ蒲原の浜(静岡市)に向かいました。
6時57分、今年最初の太陽への礼拝です。
繰り返す波の音だけを耳にしながら今年の朝が始まりました。
穏やかな陽射しが降り注いできます。私は太陽を礼拝しながら静かに瞑想します。

初日の出2014

弱い人、困っている人、心細い人、痛みのある人のために
そして、そうならないために
人の暮らしがその人らしく豊かであるために
真心が大切にされる社会であるために
私ができることをひとつでも増やし、深め、つなげていきたいと願っています。
変わらない太陽よ、海よ、空よ、強く優しく、私たちを見守っていてくださいね。

初日の出2014

帰宅して元旦の9時30分からは恒例の家族全員集合の新年会です。
だいぶ小さくなりましたが、父も揃って賑やかに自宅でのお正月を迎えられました。
感謝しながら、今年もはじまりはじまりです。

初日の出2014

両親を支えるサービス担当者会議

カテゴリー: ノウハウ, 日常

11月末、郷里の自宅ではケアマネジャーの呼びかけで「サービス担当者会議」が開かれました。父の歩行がいよいよ難しくなり、在宅での介護力もこれまで以上に必要となってきました。

この日はホームヘルパー介助による入浴に変わる方法の検討、新しく担当となる理学療法士へ期待すること、看護や医療の方向性の確認など、訪問介護士、訪問看護師、理学療法士、福祉用具サービス事業者、家族(母と私)が各々発言します。

この会議を経て、担当ケアマネジャーがケアプランの方向性を確認し、実際のプランを作成しサービスにつなぎます。

サービス担当者会議

16時、3つの事業所から5種類の医療や福祉の専門職が川上家に集合。
進行はケアマネジャーのIさんです。

母は今困っていることや毎日の様子を率直に伝えます。
家族は遠慮しないで希望や困り事を伝え、ささいなことでも質問することが大切です。
私からは家族を代表しこれからの過ごし方、延命治療に関する意思を伝えました。

父は医師、私は看護師、最期のステージの過ごし方は元気なうちから何度も話をしてきました。
食事が食べられなくなってきたら、痛みや苦痛がなく自然に穏やかに逝くことが希望です。
今の時間を家族で感謝し合える時間として過ごせることが願いです。
命を長くするために胃ろうや高度な医療は望みません。
そのことをしっかりとチームのみなさんに伝えます。

これから重要になる在宅での看取りの体制も確認し合いました。
これら、すべてのことを家族だけで考えるのはとても難しいことです。

サービス担当者会議

リビングで父と母を囲みながら検討が夜遅くまで続きました。

具体的な家具の配置や介護の仕方、新しく試してみましょうという「訪問入浴」のイメージをスタッフの皆さんが母に丁寧に伝えてくれます。
誰もが、母の「介護したい」気持ちを汲みながらも、頑張りすぎて倒れてしまわないようにと心を持ち寄ってくれているのが伝わってきます。

私は子供の頃、よく往診の風景をみて育ちましたが、介護保険制度が始まる前にはこんな形の在宅介護はありませんでした。新しい介護のかたちです。

皆さんに支えられ、母も私も感謝の気持ちでいっぱいです。
父は始終うとうとしていましたが、きっと同じ気持でしょう。

心あたたかいケアする皆様、頼りにしています。
これからますます難しくなる在宅介護。
平常心で望みたいけれど、介護者の体力気力など不安もいっぱいです。
どうか力を貸してくださいね。よろしくおねがいします。

浅草寺

カテゴリー: 日常

今年最初の忘年会があり、横浜の業務を終えた足で浅草に向かいました。

浅草寺

遅刻だ 急げ、急げ・・・一人小走りな私

浅草寺

おっと、その前に!
江戸文化の中心として繁栄した都内最古の寺院、浅草寺に大急ぎでお参りです。
浅草寺には人の苦しみを除き、願いを聴いて楽しみを与えてくださる観世音菩薩がいらっしゃいます。

浅草寺

菩薩様、いつの時代も「あたたかい心」って大切ですよね。
どうぞ両親の今を、世の流れを、人の想いを、私のことを、見守っていてくださいね。
よろしくですよ〜。
パンパン

遅い夏休み2013

カテゴリー: 日常

9月末、ようやく私のささやかな夏休みをとることができました。
あずさ号に乗車し車窓を楽しみながら安曇野方面へ、松本駅からは大糸線に乗り換えて合計約4時間。

穂高養生園

大糸線の有明駅で下車

自然に囲まれた「ホリスティックリトリート・穂高養生園」は、私の大好きな木の香りのする美しい場所です。
いつもこのブログを読んでくださっている皆様に感謝を込めて、癒やしの風景をお伝えしたいと思います。

穂高養生園

穂高養生園の玄関に到着!

大好きな穂高養生園、再び訪れることができた喜びを感じながら透明な秋の空気を胸いっぱいに吸い込みました。
新鮮な空気、鳥の声、風のささやき、沢のせせらぎ、からだに優しい食事、清らかな温泉、心優しいスタッフ。テレビやお酒や豪華な食事はありません。

穂高養生園

デッキにごろん、やさしい秋の空が見えました。風が踊り空が輝き、光と慈しみでいっぱい。目をつぶると葉の揺れる音、水の音が聴こえてきました。あ~~癒されます。

森の家

森の家

中央が森のキッチン 右奥が今回宿泊した森の家、右手前が森に面した露天風呂。

穂高養生園

正午、9月のやわらかな陽射しを浴びる森の家

さまざまなものがのびのびと気持ちよく呼吸していることを感じます。

美味しいお水

美味しいお水

太陽をたくさん浴びたハーブがたっぷりはいったハーブ水(無料のみ放題)
ごくごくいただくと、ほんのりといい香りがします。

森からの贈り物

森からの贈り物

ちいさな秋を探してきては手のひらに集め並べます。
こんなことってやっぱりとても楽しい。

健康的な住まい

健康的な住まい

住まいはすべて無垢の木で手作りされています。
小さな室内にはベッドと1人がけソファのみ。
私の麻のワンピースも陽射しを浴びながら気持ちよさそうに揺れています。

今回宿泊した「森の家」では携帯電話がつながりません。
最初はちょっとどきどきしましたが、すぐに慣れ身軽になりました。
これが普通だったのですよね。
私たちは便利さや安心を得た代わりに何かを失っているようにも感じます。
時には“何も持たない”ことも大切ですね。

真っ暗な森の夜

真っ暗な森の夜

虫の音と川の流れるせせらぎが聴こえるだけ。怖いくらいの静寂と暗闇です。
その中で、無数の星がきらきらとこちらに向かって輝いています。
白く長く天の川が流れています。
首が痛くなっても寒くても、毛布に包まりながら見上げ続けます。本当にきれい・・・。
人生の幸せや哀しさを胸に、いろいろなことを一生懸命祈ります。
いろいろな人のことを想います。

森の中のワークショップ

森の中のワークショップ

森の中なのでどんなに大声をだしてもまったく問題ありません。
シンプルな樹の住まいも森の一部となり呼吸しているようです。
なんと美しいのでしょうか。朝のワークショップ前に撮影しました。

アレクサンダーテクニーク

穂高養生園では魅力的なワークショップが開催されています。
今回の旅では念願のジャズシンガー鈴木重子さんのワークショップ、「アレクサンダーテクニーク」を受けることができました。
アレクサンダーテクニークとは「こころと体の使い方を見直すメソッド」。
本当の声とはなんでしょうか?
よどみなく、深く静かな、その人自身の存在に近い響き、と重子さんは言っています。

私はこの日、自分の作ったエッセイを朗読してみました。
アドバイスされたように声の意識の方向を変えてみると・・・
突然私の声の響きが変わりました。すぐに反応したのは聴いてくれていた皆さんです。
思いがけない素晴らしい体験をすることができました。
この体験をしたい方には「アレクサンダーテクニーク」を体験してみてください。
言葉では説明ができませんので・・・。
声は私たちのからだの一部、意識の現れです。
これまであまり意識してきませんでしたが、自分らしい声を大切にしたい、声というものがあることに感謝した時間でもありました。

森の中

早朝、皆さんと共に森の中に深く入りました。
目をつぶってみてください・・・
今聴こえるものに意識を向けてみましょう。何が聴こえていますか?
目を開けてみてください・・・
今どんなものが見えますか? 何に目がとまりますか?
重子さんの声が森の囁きと同じようにやわらかく聴こえてきます。

アレクサンダーテクニーク

人の基本は“頭と脊椎の関係性”そのことを繰り返し学びます。
夜は月明かりに、昼は太陽の陽射しを浴びてすごします。
OLさん、女医さん、専業主婦さん、アートに関わる方、建築士さん、学生さん、様々な方が参加していました。
何よりも飾らない、支配しない、押し付けない、重子さんの一人ひとりを思う優しさが私の心には灯りのように残りました。
素敵な女性、自分らしい女性に出逢えると嬉しくなります。

最終日、屋外での昼食時間

最終日、屋外での昼食時間

穂高養生園

マクロビオティックを中心とした玄米菜食
いただく前には必ずキッチンスタッフが献立の説明をしてくれます

美味しい~!感激~!!
養生園キッチンスタッフが心をこめて作ってくれるマクロビオテックのお料理は、本当に美味しくて涙が出るほど感動してしまいます。
からだが喜んでいるのがわかります。
こんな食事をしていたら健康にならないはずがないでしょう。
数日の体験で感じたこと、発見や驚き喜びで会話もはずむ食事時間でした。
京都や名古屋、東京、神奈川など皆さん遠方からの一人旅、透明感のあるきれいな女性たちで、ほんのひと時ですが時間を共有し共感しあえたことに感謝です。

お猿さん、ありがとう。また来るからね。

お猿さん、ありがとう。また来るからね。

自分のからだの声を聴いていますか?本当の自分を大切にしていますか?
何かの為に一生懸命生きることの連続だからこそ、誰にも心がけてほしいことです。
鈴木重子さんも言っていました。
ケアする人だからこそ、ここでの時間を大切に感じていってくださいね。
頭で理解しようとしないで、からだでゆっくりと感じていってください。
また素の自分の時間を持つ為にも出かけたいと思います。
郷里の介護を気にかけながらのお休みでしたが、自然が大好きな私が自然に癒された時間、嬉しい休日でした。
関わってくださった皆様や大きな自然の力に感謝をこめて、ありがとうございました。

ポータブルトイレがやってきました

カテゴリー: ノウハウ, 日常

人にとって“排泄”という行為は尊厳に係わる大切な習慣です。
自分の足でトイレまで歩き排泄ができる、日頃当たり前にしているこの習慣も、できなくなったときに初めてその行為の尊さを実感します。

郷里の父は脊柱管狭窄症、胸椎圧迫骨折などの既往があり、83歳以降少しずつ歩行が不安定となりました。これまでも看護師や理学療法士による訪問リハビリを定期的に続けてはいたのですが、日常過ごすリビング兼寝室からトイレまでのわずか5メートルの歩行が難しくなってきました。
まずは一歩杖を使い、次に体をホールドする歩行器、そして今では母が手を引きながらトイレまでの歩行を介助しています。

ところが8月末頃からトイレまで歩行ができず立ち上がれなくなってしまい、ケアマネジャーに連絡し緊急の援助を受ける、ということが2回続きました。
本当にありがたいと感謝しつつも、両親は申し訳ない気持ちでいっぱいでいるのがわかります。
オムツや寝たきりになるのは簡単ですが、両親はなるべく自分の力でトイレに行けるよう懸命にがんばっています。

そこで、以前から「こんな方法があるよ」と話していた事ですが、いよいよポータブルトイレの導入を提案しました。日頃父が過ごしているリビングにポータブルトイレを置き、安心できる排泄環境を整えようというわけです。

なんとしてもトイレまでは歩いて行かせたい、その思いは母も私も強かったのですが、福祉用具を味方につけて活用する段階に来ています。
それでも母は微妙な表情。困惑する気持ちもとてもわかります。
母のトイレのイメージは病院でよくみかける冷たいポータブルトイレ。
心穏やかに過ごすリビングに置くのは切ないですよね。
そこでこのような希望を立ててみました。

【父が利用するポータブルトイレの希望】
 ・ リビング兼寝室においても違和感のない家具調ポータブルトイレ
 ・ 介助が楽であるように肘掛が跳ね上げ式
 ・ 長年の排便を促す習慣、介護負担も軽減できるシャワー付
 ・ 寒がりな父がトイレ使用を嫌がらない為にあたたか便座

この内容を担当のケアマネジャーにまずは私から相談し、意見が一致。
導入の必要性、状態に合っていることを確認しました。
母にはカタログをみせながら機能や効果を説明しました。

介護保険制度の福祉用具の購入費活用

介護保険制度には5種目の福祉用具購入費支給があります。
介護保険制度の福祉用具の購入費活用(「川上由里子のやさしいケアガイド」より)

さっそく訪れてくださった馴染みの福祉用具事業者さんに母から希望を伝えると、希望どおりの素敵なポータブルトイレが届きました。事業者さんがすべて組み立てて設置までしてくださいました。
10万円以上の高額な商品でしたが、介護保険の手続きを行うことで償還払いとなり、10万円のうちの9割、9万円は後日戻ってきます。家族の負担は1万円とオーバーした分のみです。

ポータブルトイレ

一日の大半を過ごすリビング兼寝室
どこにポータブルトイレがあるかわかりますか?

ポータブルトイレ

こちら中央ポータブルトイレ君です。これからどうぞよろしく!
さっそくクッションが敷かれ馴染んでいます。

手前から引き出すとトイレが現れます。我が家は絨毯なので特に防水シートは必須です。
肘掛も跳ね上げ式で介助がとても楽にできます。
父のお気に入りのソファの隣で仲間入りという感じです。

このポータブルトイレ導入、 私としては母と父の驚きぶりが楽しかったです。
未知の世界のトイレ、思いのほか安心を得られたようです。
無事成功した瞬間には拍手喝采で喜び合いました。
消臭液の効果、色や香りも気に入ったようです。

父の感想
快適だね

母(介護者)の感想
とにかく全部イイワ!
病院のトイレしかイメージできなかったから、形や臭いに抵抗があったけれど
トイレとはわからないから部屋においても違和感がないし、
温水洗浄シャワーもあって衛生的で操作も簡単。
何よりもトイレに行くまでの距離が近くなったから介護が楽になったわ。
間に合わない、失敗したら、という心配もなくなって大助かり。
何とかしてトイレまで頑張らないと、と思っていたけど
こんな良い方法があるなんて知ってる人はなかなかいないわよ。

訪れる介護スタッフもトイレとは気が付かない様子で「こんな素敵なポータブルトイレ初めてみました!」そんな様子を少しだけ母も楽しんでいるようです。
導入に至るまで係わってくださったケアマネジャーや福祉用具事業者担当者、そして開発してくださっている皆様に感謝しました。

排泄に関する援助をする際に忘れてはいけないことは、排泄を他人に頼らなければならない、これまでどおりにできないという本人の辛い気持ちです。
また、介護で最も辛いのは排泄の介助でもあります。
支えられる人、支える人、両方の立場にさりげなく配慮しながら、タイミングを外さないでやさしい排泄環境を整えたいものです。

さて、利用頻度が減った我が家のトイレは少し寂しそうです。勿論状態が良く歩行が安定しているときには通常のトイレを利用しています。それが生活リハビリです。

皆さんも福祉用具を上手に活用し、生活の質をいつまでも豊かに保ちましょう。
両親の話はひとつの例ですが、もし排泄のことで困ったら、遠慮せずに担当のケアマネジャーに相談してみてください。

台風18号マンニィの足跡

カテゴリー: 日常

この週末は大型台風18号マンニィが日本列島に上陸しました。怖かったですね。
皆さんのお住まいの地域は大丈夫でしたでしょうか。
初の特別警報、記録的な激しい大雨、突風、各地にもたらした大きな被害が心配されます。

私は来月開催の“仙台介護セミナー”の為、終日自宅でアイデアを搾り出していましたが、
マンション周辺でもごーごーという風で街路樹が大きく撓い、
みるみる隅田川の水位が上昇し、なんとも落ち着かない時間でした。
時に風も雨も物凄い力で人間を脅かします。
今日は一日中、心が穏やかになるバッハの音楽をかけてすごしました。

夕焼け 1

台風が去った跡の夕暮れです。
黄金色、茜色、紅色、群青色、夜の帳が刻々と下りていきます。
作業の手を休め、ベランダから空の移り変わりの様子を眺めていました。

人間の力ではどうすることもできない自然の力の大きさに驚かされます。

明日は天気になるとよいですね。

夕焼け 2

緑の季節 自分の心を整える

カテゴリー: 日常

冬が過ぎて春がきて、
街に緑やお花が溢れる季節となりました。
嬉しいですね。

様々な形の葉や花が、
それぞれに生き生きと笑ったり話したり踊ったりしているようです。
最近、東京の生活圏で出会った緑をご紹介します。

梅

良くお散歩する皇居
見事な枝に青い梅がたわわに実っているのを発見しました。
なんだか嬉しい

茶畑

茶畑の緑もよいですね  新茶飲みました。食べました。

晴海のバラ

中央区晴海に咲く薔薇  少し珍しい形、明るい色
元気を与えてくれます。

白バラ

こちらは フローレンス.ナイチンゲールという白い薔薇。
気品と優しさの両方を感じますね。

さて、私が考える大人の条件は、
どんなに忙しくても困難があっても、自分を整えることだと思っています。

自分の心を整える為の引き出しはなんでしょうか。
皆さんはどんなもので自分を整えていますか?

巡る季節の中で出逢う緑の息吹、
季節に沿い必ず咲く植物の強さ美しさを感じる時間は
静かに自分の心の声を聴き整える時間を持たせてくれます。
焦っていたり奢っていたり偏ったり怒ったりしてしないかな?

それでも、私は私でありますように。

私達は美しい季節を感じる国に生まれました。
緑の息吹を感じてたくさん深呼吸をしましょう。
皆さんも私もどんな時も自分を整えて、
自分らしくありますようにと願っています。

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