(公財)兵庫県人権啓発協会の発行する情報誌「ひょうご人権ジャーナルきずな(2017年9月号)」に川上さんが寄稿されました。
特集“高齢者”で「いくつになっても自分らしく暮らし続けることができるために」というテーマです。
公式サイトの方でPDFで記事を見ることができますので、ぜひ読んでみてくださいね。
(公財)兵庫県人権啓発協会の発行する情報誌「ひょうご人権ジャーナルきずな(2017年9月号)」に川上さんが寄稿されました。
特集“高齢者”で「いくつになっても自分らしく暮らし続けることができるために」というテーマです。
公式サイトの方でPDFで記事を見ることができますので、ぜひ読んでみてくださいね。

皆様、暑中お見舞い申し上げます。いかがお過ごしでしょうか。
昨年にも増して暑さが厳しく感じられます。
まだまだ暑さが続くことと思いますが皆様どうぞご自愛下さいませ。
そして、日本の夏をお楽しみ下さい。
先日、猛暑の中、京都宇治にて、夏の花である蓮の華を観賞してきましたので皆様にもお届けします。

蓮の華の花言葉は「清らかな心」
蓮は泥水の中から美しい大輪を咲かせ、きれいな水からは大きく美しく咲くことができません。
泥水は人生の苦境や困難。
私たちの人生もまた、苦境や困難から学び気づくことが多いですね。
困難を越えている人の強さや深さは、本人が説明せずとも人に感動を与えます。
困難から逃げず繰り返し学ぶことで、いつか悟りに至るのでしょうか。
負けるもんか~ですね。
さて、所変わって故郷八幡神社の夏祭りにて、郷里由比に家族が集合しました。
子供の頃から元気いっぱい盆踊り練習に毎晩通っていた私ですが、その神社祭典の太鼓と花火の音が体に響き渡ります。

櫓の上で、小学生の子供が和太鼓をどんどこどんどこと叩き、おばあちゃんやおじいちゃんが見上げて応援しています。

今年は家族全員にインディアンフルートの先生、マーク・アキクサさんがデザインしたKokopelli Tシャツを夏の贈り物にしました。みんな次々と箱からでてくるTシャツにびっくりです。
お気に召した方はこちらからお買い求めできます。お勧めですよ♪
このTシャツは、私も以前NGOの活動で訪れたことがあるバングラデッシュのストリートチルドレンを支援する活動として、現地労働者により生産されています。
そして、8月のお盆。
蝉がシャンシャンと鳴く中、お墓参りをして迎え火を焚きご先祖様をお迎えします。私も般若心経を唱えます。
何故か私は木魚やおりんの音、白檀や沈香などの香りが大好き。
神社仏閣は心が落ち着きます。
晩年父が過ごしていた郷里のリビングで眠っていると、朝方、父が現れて私ににこにこと話しかけてくれました。
「色々難しいことは考えないで、由里子らしくやっていれば
みんなが幸せになって上手くいくから大丈夫。自然体でいいんだよ。」
蝉の声、鳥の声で目が醒めました。
夢でした。父に足がついていたか否かは確認できずですが、お盆はやっぱりご先祖様が帰ってきているのだなぁと感じた次第です。
生きていると当然次々と困難に直面し、いつのまにか重たい気持ちになってしまいがちですが、変わらぬ自分、そして今、生きていることに感謝です。
欲張らず威張らず、明るく、まあるい気持ちを大切にしたいですね。
メッセージ、ありがとうね 了解です!
父に、ご先祖様に、
そして、丁寧に川上家を守ってくれている80歳の母に、美しい蓮の華に 合掌
皆様の毎日も健やかでありますようにお祈りいたしております。
今日はスペインのチェリスト、パブロ・カザルスの演奏するカタロニアの民謡「鳥の歌」を聴きながら祈りを捧げました。
7月18日の朝、聖路加国際病院名誉院長の日野原重明先生が永眠されました。
105歳の最期まで、現役のお医者さんとしてご活躍された日野原先生、長い間お疲れ様でございました。天に召された日野原先生の平安をお祈りいたします。
日野原先生が選択したのは病院やホームではなく、ご自宅での最期。
経管栄養が必要となった時、延命治療を拒否され、安らかで自然な最期であったそうです。
多くの方を看取り、命の尊さ終わりの大切さを誰よりも知っている医師の選択。
最期の時、中心は医療ではなく自分自身。死は敗北ではなく新たな生の始まり。
私はお見事な人生とその終焉に、思わず心からの拍手を贈りました。
私が日野原重明先生を知ったのは、1990年日本経済新聞掲載の「私の履歴書」。
当時私は大学病院にて白衣を纏い臨床ナースとして働いていました。
患者さんに寄り添い働ける喜びと共に、ベットサイドで人の病や死に懸命に向き合いながら、疑問や葛藤も数多く感じていました。死とは敗北なの?
そんな時、日野原先生のメッセージや生き様から、人の生命の巡りのついて学び、幾度となく勇気をいただき助けられてきました。
日野原先生は「生き方上手」が大ベストセラーになり、その他数多くご出版されましたね。
先生が監修された本に「ナイチンゲールに学ぶ家族ケアのこころえ~やさしい看護と介護のために~(素朴社)」があります。私がこの本を手に取ったのは2007年。
看護学生時代、入学してすぐに基礎の看護学として学んだフローレンス・ナイチンゲールによって書かれた「看護覚え書」(1860年出版)。
この本からエッセンスを抽出し、日野原先生の解説とともに10歳から読めるようにわかりやすく紹介されています。
「あの難しい看護学が、一般の方向けにこんなにやさしくわかりやすくなるなんてびっくり!なんてあたたかい本!」と驚きました。

必要なものはきれいな空気、
太陽の光
清潔な部屋
静けさと音
食事
会話
観察
回復
そして、大切にしたい自然の力
本では家族や病人をケアするためのケアの心得を具体的に述べています。
看護師や介護士など專門職に限らず、私たちは誰もが家族や友人の病気からの回復を応援したり、病気にならないよう気を配ったりします。
日野原先生は、そのために大切なことを、多くの方々にやさしくわかりやすく伝えました。
画家、詩人の葉祥明さんの優しい色彩のイラストが添えられて、まるで詩集のようです。
私は本好きですが、以来、私の中のベストセラーの1冊に加わっています。
多くの方がケアに関わる時代、実務的なノウハウや知識の前に、「看護覚書」の頁をめくってほしいな~と思います。
日野原先生のメッセージは医療のみならず、音楽や文学を通じても私たちの心にこれからも残り続けることでしょう。

先生の講演(椅子も机も資料もなし)を聴きにいった際に、新老人のスローガンとして伝えていたことは
1. 愛すること To love.
2. 創(はじ)めること To commence.
3. 耐えること To endure
でした。
生老病死は誰もが体験することですね。
私の尊敬するパブロ・カザルスも日野原先生も、マザーテレサも、ガンジーも、皆平和を唱え続け、人間が病気や争い、貧困や死などの苦しみや悲しみに出逢った時に、絶望から救いあげてくれる存在であったと思います。
そんな力を持ち生き抜いた人に憧れながら、私もコツコツと重ねていきたいと思います。
命の大切さ、平和の尊さを唱え続け、医師である前に豊かな人間であった日野原先生、ありがとうございました。
6月、10月、1月と、1年に3回、エッセイの寄稿文を8年続けてきました。
先日、その第24回目の原稿を書き下ろし、無事に冊子が私の手元に届きました!
頁を開く瞬間は、毎回感激の時間。
何故かというと、自分の想いを探求し、文字に変え、1頁に表現するのはそうそう簡単な作業ではないからです。
24回苦しみと喜びにチャレンジさせていただけた、という訳ですね^^
(こちらから第12回までのエッセイがお読みいただけます。)
今回のテーマは「支える人を支えるケアデザインの原点」。
多くの人が暮らしの中で関わる誰かを支える時間。
ケアは日々の暮らしの延長ですから、包括的、長期的な視野でその人にとってのケアデザインを考えることが大切だと私は感じています。
今回、そのケアデザインの原点について、あらためて考えみることとしました。

社会的にも、そして私の周りでも、誰かの介護に関わる人が年々増えています。
介護される人へのサービスは様々生まれましたが、介護する人側はどうでしょうか?
「ケアの悩みに気づいてもらえる機会」「気軽に休息や休養がとれる機会」などを強く望んでいることが、介護体験者からの声でわかってきました。
介護する人にとって必要なもの、介護の技術的なノウハウや知識はもちろんですが、介護する人もされる人も孤立しがちになるため、心の問題の解決も重要です。
そのために必要な情報を受けとる場所や、心の拠りどころが必要で、それらが近隣にあるとなお安心が生まれるでしょう。
皆さんの街、地域ではどんな介護者支援がありますか?どんな地域の力がありますか?
例えば、東京都杉並区では介護者とサポーターが創る地域の拠点「ケアラーズカフェ」を設け「介護者サポーター養成講座」などを実施しています。介護者が学べ、リフレッシュできる場ですね。
「地域資源マップ作り」や定期的な「介護する娘の会」開催など、介護者と支える人が共に活動する仕組みは、思いやりやアイデアに溢れています。
参考:『あなたのまちの介護者支援ガイド』(PDF)
東京都大田区では地域包括支援センターや民間企業などの事業者、住民が一体となり「地域づくりセミナー」を開催し、地域住民同志が異変に気づくことの大切さを共有しています。
また、住民ボランティア「みま~もサポーター」90人が地域でイキイキと活躍しています。
発起人であり代表の澤登さんは、とっても気さくで心やさしい方です。
高齢者だけではなく子供から高齢者まで、み~んなを丸ごと大切にされています。
参考リンク:おおた高齢者見守りネットワーク みま~も
このような動きは全国的にも広がってきています。
1人ではできないことも2人、3人と集まればできることが広がります。
介護には家族力とともに隣近所の助け合い、地域力が大切です。
皆さんも今自分の住んでいる街をちょっと見回してみることをおすすめします。
情報収集の為には、地域の「地域包括支援センター」に足を運んでみてくださいね。
さて、ここまではエッセイの前半のお話ですが、大切な後半部分についてはエッセイの文中からご紹介させていただきます。
ネイティブアメリカンは、悩み事を打ち明けるトーキングサークルを暮らしの習慣にしていました。
人が輪になって座り、一人ずつ話します。
話す人は自分の内面を素直に話すこと、聴く人は口を挟まず批判しないで聴くことが約束です。
昨年、家族の介護が終了した後、トーキングサークルに参加しました。
話すだけ聴くだけの時間がもったいなく思われましたが、終わった後、言葉にできない感情が輪のなかで分散されたような説明のできない温もりに包まれました。
不安や葛藤を抱えた自分の心と向き合い、人に打ち明け、聴き、折り合いをつける、それが支える人を支えるケアデインの原点ではないかと思います。
ネイティブアメリカンが大切にしてきたトーキングサークルの儀式。
私はこの儀式にこれまで4回参加しました。(国内にて)
セージの香り、蝋燭の灯りの中で、聴こえてくるのはトーキングスティックを持った一人の人の心の声のみ。静かな時間です。
私たちは情報や物資に恵まれ、本当に大切なものの存在を忘れてしまっているのかもしれません。私自身も自分自身に問いかけ反省します。
もしも近くに介護している人がいたら、情報提供や自分の意見を伝えることも必要ですが、まずはその人の辛さや哀しさ、または喜びを静かに聴いてみませんか。
相槌を打ちながら心で聴くということは、人に大きな力を与えます。
これは、介護に限った話ではありません。
また、地域の資源があったとしても、それらを活用する意識がなければ、役には立ちません。
介護している人、辛い思いを一人でたくさん抱えている人、心の内を誰かに話してみてください。
誰かの知恵を借りたり、ちょっと休憩したりしながら、自分の元気を養っていくことも大切なことです。哀しみも哀しみではなくなります。
これは、結人の活動の原点でもあるように感じています。
シンプルなことを大切にし、本当に豊かだと思える社会にしていきたいですね。
書くことはいつも自分を探求する作業。そして誰かを想う時間。
講演やセミナーでお話することとはまた違った力を秘めています。
私自身の小さな想いがみなさんの目に触れた時に、何かひとつでもヒントやアイデアに繋がれば幸いです。

景色はすっかり夏の夕暮れです。すでに厳しい暑さが続いています。
皆さんも水分、栄養をしっかり摂りながら元気に夏をお迎えくださいね。
ご依頼を頂きました三井不動産Let,s plazaの皆様、ニューコムジャパンのご担当者様、オーキャンの佐藤様、ご協力頂きました皆様、そしてご愛読頂きました皆様ありがとうございました。
「働き方改革」という言葉を耳にすることが増えました。
私もワーク・ライフ・ケア・バランスを推奨し、介護一色にしないことの大切さを各地でお伝えしています。
ところが、フリーランスで複数の仕事を抱えている私自身は、休日返上しパソコンや書物に向かっているということも少なくありません。
業務の全体を把握しているのは自分自身だけなので、誰かに任せることもできません。
人の役に立つために学ぼう、支えよう、その気持ちは尽きないため、終わりはないのですが、私は自分の時間を大切にすることの大事さも長く感じてきました。
『善い仕事をするためにも仕事一色にしない。自分の心の声を聴いていますか?』
他人に問いかける前に私自身に問いかけて生きています。
私はわたしらしい時間を大切にしています。

6月の休日、中央線の藤野駅で下車。
篠原の里主催のイベント「ほたるの夕べ」に参加するためです。
山深い緑の多い山里の子どもたちが元気に遊ぶ小学校の廃校でインディアンフルートを吹きました。
たくさんの鳥がさえずり、風が吹いていました。
私も鳥のようなふりをしてインディアンフルートを奏でます。
友人とアンサンブルの練習もしました。しめしめ鳥は逃げません。

練習中、私のリュックにくっついて離れなかった源氏ほたるさん
この日はインディアンフルート奏者、GAINEさんの演奏を聴いた後、子供やそのお母さん、お父さん、NPOの方々など、地元住民の皆さんと懐中電灯で足元を照らしながら沢まで降りました。
初めて逢う人ばかりですが、「蛍、観れるといいですね」と、気持ちはひとつ。
辺りはカエルや虫の大合唱です。
その晩、私は生まれて初めてたくさんの天然源氏蛍が暗闇に舞う様をみました。
蛍の光ははかなくやさしい自然の灯り、私たちを怖がらずに近くに寄ってくるので、精霊たちに囲まれているようで嬉しくなりました。
川面にもその光が反射しきらきらと輝いています。美しく幻想的な時間でした。
誰もが忙しい毎日、考えることも行うことも山のようにあります。
オフの時間、私はゆっくりと空や海や湖を眺めているのが好きです。
風や月や雲や太陽、植物や鳥や小さなはかない虫、生物の命が好きです。
何年もそこに生き、私たちを見守っている大きな樹が好きです。
素朴な音、美しい音の響きやささやきが好きです。
生きている人の息が好きです。

私が普段使っている楽器達 いつのまにか増えました。
どの楽器からも、とっても善い音がします。

GAINEさんは藤野に住み自分で楽器を作り、その楽器で演奏します。
私もいつかワークショップにて、木を削りながら自分のインディアンフルートを作りたい!と思っています。

今年の秋、私は毎月レッスンを受けているマークアキクサさんが蛍を観たことをきっかけに作った「光の精霊たち」を発表会で演奏します。
とても素敵な曲です。子供の頃から笛好きな私は、笛で好きな曲が吹けてとても幸せです。
皆さん、オンもオフも、自分らしい時間を共に楽しみましょう。
人生は一度きりです。思いっきり生きたいですね。