「働き方改革」という言葉を耳にすることが増えました。
私もワーク・ライフ・ケア・バランスを推奨し、介護一色にしないことの大切さを各地でお伝えしています。
ところが、フリーランスで複数の仕事を抱えている私自身は、休日返上しパソコンや書物に向かっているということも少なくありません。
業務の全体を把握しているのは自分自身だけなので、誰かに任せることもできません。
人の役に立つために学ぼう、支えよう、その気持ちは尽きないため、終わりはないのですが、私は自分の時間を大切にすることの大事さも長く感じてきました。
『善い仕事をするためにも仕事一色にしない。自分の心の声を聴いていますか?』
他人に問いかける前に私自身に問いかけて生きています。
私はわたしらしい時間を大切にしています。
6月の休日、中央線の藤野駅で下車。
篠原の里主催のイベント「ほたるの夕べ」に参加するためです。
山深い緑の多い山里の子どもたちが元気に遊ぶ小学校の廃校でインディアンフルートを吹きました。
たくさんの鳥がさえずり、風が吹いていました。
私も鳥のようなふりをしてインディアンフルートを奏でます。
友人とアンサンブルの練習もしました。しめしめ鳥は逃げません。
この日はインディアンフルート奏者、GAINEさんの演奏を聴いた後、子供やそのお母さん、お父さん、NPOの方々など、地元住民の皆さんと懐中電灯で足元を照らしながら沢まで降りました。
初めて逢う人ばかりですが、「蛍、観れるといいですね」と、気持ちはひとつ。
辺りはカエルや虫の大合唱です。
その晩、私は生まれて初めてたくさんの天然源氏蛍が暗闇に舞う様をみました。
蛍の光ははかなくやさしい自然の灯り、私たちを怖がらずに近くに寄ってくるので、精霊たちに囲まれているようで嬉しくなりました。
川面にもその光が反射しきらきらと輝いています。美しく幻想的な時間でした。
誰もが忙しい毎日、考えることも行うことも山のようにあります。
オフの時間、私はゆっくりと空や海や湖を眺めているのが好きです。
風や月や雲や太陽、植物や鳥や小さなはかない虫、生物の命が好きです。
何年もそこに生き、私たちを見守っている大きな樹が好きです。
素朴な音、美しい音の響きやささやきが好きです。
生きている人の息が好きです。
私が普段使っている楽器達 いつのまにか増えました。
どの楽器からも、とっても善い音がします。
GAINEさんは藤野に住み自分で楽器を作り、その楽器で演奏します。
私もいつかワークショップにて、木を削りながら自分のインディアンフルートを作りたい!と思っています。
今年の秋、私は毎月レッスンを受けているマークアキクサさんが蛍を観たことをきっかけに作った「光の精霊たち」を発表会で演奏します。
とても素敵な曲です。子供の頃から笛好きな私は、笛で好きな曲が吹けてとても幸せです。
皆さん、オンもオフも、自分らしい時間を共に楽しみましょう。
人生は一度きりです。思いっきり生きたいですね。