昨年、東京ビックサイトで開かれた「2018国際福祉機器展」にて、鮮やかな色、デザインの乗り物?に目を惹かれ思わず近づきました。
なんでも試してみたい私は開発の目的や経緯を伺いながら試乗体験。
まるで遊園地の遊具に乗るかのような気分でしたが、動きはスムーズで安定感があります。
通常の車椅子のように座るのではなく、後方から跨って乗る介護用電動車椅子とのこと。
ベッドなどから体の向きを変えずに乗り移ることができるため、利用する人、介護する人の負担をおさえることができそうです。
お値段は98万円(非課税)。
介護保険のレンタルや購入対象品目ではありません。流石に高額です。
名前は「RODEM/ロデム」ロボットメーカーの株式会社テムザックが開発。
ときにはロボット、時にはビークル(乗り物)、ときには車椅子と、ユニバーサルデザインの新しい発想の商品です。ころんとした丸みがやさしく愛嬌がありますね。
3月18日~22日、東京丸の内にて、NTTドコモとテムザックにより、この車椅子モビリティRIDE-ROIDで移動しながらタブレットを使って観光するという試みが行われ、色とりどりのロデムに乗車した観光客で賑わいました。(関連記事)
また、草津総合病院では入院患者や下半身が不自由な外来受診者に使ってもらおうと、医療機関では国内初、導入しています。
介護業界は支える人の人材不足が懸念され、ロボットの開発が進んでいます。
加齢により徐々に弱っていく足腰、繰り返す転倒、多くの方が歩くことに不安や心配を抱えます。
日頃からよく動き、諦めずに予防やリハビリを行うことが大切ですが、状況に応じて機能を補う介護用品を上手に活用することも必要です。それも自立支援のひとつです。
ところが、福祉用具や介護用品は気持ちが萎えてしまうものも多く、使う人の気持を考えると大変残念です。機能性と共にデザインも大切ですよね。
乗ってみたい、触れてみたい、そばに置いて使いたいと思えるような強い味方のロボットが生まれるとよいですね。
父には、晩年鮮やかなグリーンの車椅子を用意できましたが、当初は見たことのないお洒落かつ安全な車椅子に驚いていました。
父も母もその車椅子の色や形はとても気に入っていたようで車のトランクに詰めてよく外出したものです。(介助用、モジュール型車椅子、低反発クッション使用)
一本杖をプレゼントするときにも、安全性と機能性、そして父好みの色やデザインを大切にしました。
足腰が弱くなってきた80代の母に、このロデムの写真を見せたところ、じーっと眺めた後「車に乗れなくなったら、私に買ってね」とのコメント。
合格ラインには達したようですが、自費購入で98万円…ですよね(苦笑)
さあ、今日も一歩一歩、元気に出掛けましょう。
【ポイント】
福祉用具を選ぶ際には、利用する人、使う場所の住環境、介護者などから総合的に検討することが大切です。
購入時は必ず医師やケアマネジャー、福祉用具相談員など、専門家に相談して検討してくださいね。
【ご案内】
国際福祉機器展(H.C.R)は毎年秋に開催されるアジア最大規模の福祉機器展示会です。
実際に見て触れることができます。
車椅子や福祉車両、靴や衣類、住宅関連などなど、近年は介護ロボット関連商品が増えており未来の生活を描けます。
歩きやすい靴を履いてお出掛けください。
国際展示場/東京ビックサイト/2019年9月25日~27日開催
https://www.hcr.or.jp/exhibit-company/essential_point