ケアコンサルタント 川上由里子公式ブログ

今年初の講演

カテゴリー: 活動報告

1月末神奈川県庁くらし交通安全課様主催、「交通安全教育指導専門講座」にでかけてきました。
昨年10月にご担当者様からご依頼いただいたテーマは「高齢者の行動特性と効果的なコミュニケーション方法」。
神奈川県内から交通安全担当の職員、指導員の皆様が集まりました。

横浜市開港記念会館

会場は横浜市開港記念会館  私好み、古くてモダン。

神奈川県内では交通事故件発生件数は減少傾向にあるものの、高齢者の事故発生件数は依然高く、高齢者は何故事故に遭いやすいのか、どうしたらよいのか、という疑問から今回初めて、ケアの専門分野の講師による指導者への研修会を企画されたとのことです。

先日も京都で84歳の高齢者が踏み切りの中に侵入し線路上を右折、電車と正面衝突という悲しい事故がありました。その他にも高速道路を逆走、ブレーキとアクセルの踏み間違えなど、危険な事故も度々耳にします。
判断能力や運動能力の衰えた高齢者の外出や運転には危険が伴いがちです。
だからこそ、安全を意識していつまでも元気に外出を楽しみたいものですね。
高齢者への指導方法を見直す、指導者側の意識を見直す、という発想には感激しました。お役にたてる内容を私も懸命に考え当日の講演に臨みました。

オリジナルテキスト

今回もワサビさんに協力いただき丁寧にオリジナルテキストを作成。
皆さんにお配りいたしました。

加齢による身体能力や心と行動の変化・高齢者の行動特性・認知症に関する基礎知識・良性物忘れとの違い。
効果的なコミュニケーションの中で、私がお伝えしたかったことは

  • 様々な変化を体験している(感覚器や運動能力、コミュニケーション能力など)背景を理解して接していただきたいこと
  • 高齢者は誰も同じようなもの、「一つの集団」として考えないで、一人一人を見て指導いただきたいこと
  • 長年さまざまな体験をされてきている方々のプライドを尊重して接していただきたいこと
    わかりやすい指導や説明=子ども扱い ではない。
  • 認知症に関する知識を持ちつつ、冷静かつ思いやりを持った指導を。
氷川丸

会場を出ると横浜の街は夕暮れ
山下公園をお散歩し、中華街で美味しいお粥等を食べました。
昔からここにいる「氷川丸」も高齢化ですね。

体験したことのないことを語るのはとても難しいことですが、長年高齢者に接してきた経験からの成功や失敗体験も含め、お伝えさせていただきました。私にとっても大変勉強となりました。
ご依頼いただきましたご担当者の皆様、ご清聴いただきました皆様、ありがとうございました。
様々な分野で高齢者の理解が必要とされています。

今年のはじまりの伝えるお仕事、良い一日となりました。

職員向け介護講演とワークショップ

カテゴリー: 活動報告

10月から日本橋、名古屋、大阪、大宮と企業向けの介護講演のご依頼にご対応させていただきました。ありがとうございました。

私の介護講演の後のワークショップでは主役は皆さんに移ります。
職員自身が“ワークライフバランス”介護と仕事の両立を自分のことに置き換えて考える時間です。

「バランスなんて想像できないです。」
「最初から職場の皆さんには報告し理解を求めました。そうするしかなかったです。」
「こんな制度があったなんて知りませんでした。」
「介護休業はどの時期にとったらよいのでしょうか?」
「これも介護ならばなるほど自分でもできることがありそうです。」

様々な意見が飛び交います。
各企業も組織で働き続けられる職場環境を模索しながら前向きに取り組まれています。

歓迎いただいた皆様に心より感謝御礼申し上げます。

ワークショップ

皆さんこんにちは 

ようやくようやく秋らしい気候となってきました。お元気ですか?
月夜の晩に鈴虫や松虫がころころと鳴く音は秋の楽しみ、なんともいえず耳に心地よいですね。

9月21日金曜、公益社団法人インテリア産業協会と日本経済新聞社が開催した「住まいと暮らしをスマートに・リフォーム&インテリア2012」でのセミナー講師に出かけてまいりました。

リフォーム&インテリア2012

会場は東京ビックサイト。リフォームやインテリア関連企業展示と豊富なシーン展示で紹介するエンドユーザー向け展示会です。
関連企画として、リフォーム成功の秘訣や、耐震、コミュニティ、収納等の最新トレンドをテーマに、会場内に設置されたステージで連続セミナーが開催されました。

私はメインステージプログラム初日の2番手、日頃のセミナーとは異なるオープン会場の中で、この日の為に制作した新作「シニアの優しい暮らしをデザインする~ケアとリフォーム~」をご来場の皆様にお伝えさせていただきました。

リフォーム&インテリア2012

先日も新聞社の意識調査で“高齢期に希望すること”の上位にはリフォームがあげられていましたが、住まいは大切な暮らしの器。高齢期だからこそ自分らしく居心地のよい住まいは必要ですね。

ところが、意外に多い家庭内事故。住環境がからだや心に与えている数々の影響。また、何からどのようにしたら?大切な資金をどのように活かせばよいのかと実行に移せない人もいらっしゃるのではないでしょうか。

高齢期の暮らしのリフォームには、ケアの視点も必要です。住まいを知る、自分を知る、暮らしを知る、ことから始めましょう。そして、住まいに体をあわせるのではなく、からだの変化にあわせて住まいを変えることが大切。これらをしっかり考えたリフォームは生活を広げ自立を助けることにつながり、介護のある暮らしでは介護する人の負担も軽減します。そして、何よりも自分流を持つその人らしい暮らしを継続することにも繋がります。QOL(生活の質)を高めた生活です。

私自身も両親のリフォームでその効果を実感しています。

インテリア産業協会の事務局長様から今回のご依頼をいただいたとき、私の頭に浮かんだのは「紙芝居のような明るいセミナーを作ってみよう」でした。
ワサビさん協力のやさしく明るいイラストにより皆様が住環境や福祉用具の活用による暮らしをイメージすることをお手伝いできたのではないでしょうか。

セミナーの一部を動画でご紹介しますね。

 

日頃はクローズドの講演が多い為、一般顧客に向けたセミナーは久しぶりでしたが、熱心に耳を傾けてくださる皆様のニーズを感じられる貴重な時間でした。

本セミナーは基本的な内容が中心となっているものでしたが、終了後、ご質問に並んでくださった方々から、私にとっては当たり前となっている基本的な情報も届いていない、ということを教えていただきました。役所や地域包括支援センターなどに行けば得られる情報ですが、一般の方々の情報を求める足や意識の第1歩は、まずそこには向きにくいのかもしれませんね。

福祉でも介護でもない、もう少し手前の段階で住まいと暮らしをデザインする、このことが大切なことと改めて私も認識した時間。いつものことながら、セミナーを作る、伝えることによって私も贈り物をいただきます。

貴重な機会をいただきましたインテリア産業協会の事務局長様、お忙しい中足をお運びいただいた皆様、応援にかけつけてくださった皆様、ご質問やあたたかいお声がけをいただいた皆様、そして深夜に及ぶ作業に遠隔から共にチャレンジしてくれたワサビさん、心より感謝御礼申し上げます。ありがとうございました。

言葉で伝える、目で伝える、心を伝える 一期一会を大切にしています。

7月の介護セミナー報告 ~大切なのは対話~

カテゴリー: 活動報告

残暑お見舞い申し上げます

皆さん こんにちは
立秋がすぎたとはいえ、蒸し暑い日が続いていますね。
夕涼みと花火大会、海の音と海の香り、読書しながらのお昼寝、麦藁帽子と入道雲…
どのような夏をお過ごしでしょうか。

向日葵

8月 夏の活き活きとした黄色をいただきました。ふうぅ~
暑い暑い こんな爽やかな向日葵の色は元気がでますね。

 7月は(株)日本政策金融公庫仙台支店様、三井不動産(株)人事部様、三井不動産レジデンシャル(株)健康管理室様での社員向け介護セミナーをご対応させていただきました。

 近年、仕事と介護の両立に悩む人が増え、各企業が支援の方法を模索しています。子育てとの違いは職場では話題にしにくい点でしょう。介護支援制度があっても「どんな制度なのか、どう活用するのか知らない」という方が多いのが実情です。企業は利用を促す為に情報の周知徹底を図ることが求められています。介護セミナーの開催や介護制度ハンドブックの作成配布、イントラネット活用などそれぞれの企業にあった方法で工夫されています。働きながら介護を続けられることは、企業、個人双方にとっての宝物を守ることにつながります。介護は誰にとっても特別ではない、一般の暮らしの中で誰もが介護について考える時代が訪れています。


(株)日本政策金融公庫/仙台セミナー

はじめに:介護ニーズ調査等の報告/女性活躍推進室 室長
1部:介護セミナー「介護の実態と介護知識」/川上
2部:パネルディスカッション
   パネラー:介護と仕事を両立させた働く人2名と、ケアコンサルタント(川上)
   コーディネーター:公庫職員様
3部:ワークショップ 

 職員の実態調査のご報告から入った講演会でしたが、職員が介護を身近に考える機会を持ていざという時に役立つことができるように、仕事を辞めずに介護と両立が図れるように、という主催者の気持ちが現れている素晴らしい企画に驚きました。祖母を介護している母の為になど若い方の参加も目立ち、明るく積極的な空気が流れていたことは私にとっても大変嬉しいことでした。

 介護と仕事を両立させながら、在宅、病院、施設での遠距離サポートを行った女性の体験、介護休暇を利用しながら前向きに働き続け、その数年間に大学院にも通われMBAを取得された女性から語られたお話は、皆さんにも勇気や感動を与えたことと思います。


三井不動産(株)人事部様主催介護セミナー(日本橋)

 2回目となる今回のテーマは是非聴いていただきたい、と「認知症」をご提案させていただきました。このセミナー作成には長い年月という時間と私の想いがこめられています。

 セミナー終了後、「今日のお話を聴いて、家族にもう少し優しく接しようと思いました。大切なことをありがとう。」と声をかけてくださった50代の男性、アンケートの内容に現れるお一人ひとりの皆様の声と心、大変印象深いセミナーとなりました。

*三井不動産でのセミナーの様子、アンケート内容をレポートにしてくださっています。
【三井不動産ケアデザイン/情報ひろば】
http://www.care-design.net/report/seminar120725-1.html


三井不動産レジデンシャル(株)の健康管理室主催のセミナー(日本橋)

 ご清聴いただき感想やご意見をお寄せいただいた多くの皆様、ありがとうございました。

~アンケートの声を一部ご紹介~
・ 明日はわが身と思って聴いていました。最新の情報が得られて有意義だった。
・ 知らないことばかりで非常に役立ちました。家族と話し合おうと思いました。
・ とても良いセミナーでした。結論は人それぞれない難題ですが参考になります。
  ありがとうございました。

・ ケアマネージャー(市区町村)の選定、病院のソーシャルワーカーへの相談等、
  知らない内容が多く参考になった。

・ 介護保険による補助はあるものの、介護には相当の労力及び金銭が発生することを
  少し体感できた。
                  


 セミナーの機会が増えました。

 私にとってセミナーは人と人とがつながる大切な場です。大切なのは“対話”。相手と真正面から真摯に対峙すること、親の老いや自分の老いにも真摯に対峙していくこと。私が私と対峙すること。そして対話することです。対話というのはできそうでできない。セミナーに限らずコンサルティングでも、日常の人と人とのつながりにおいて、とても大切なことですね。成長させてくださる皆様との出会いにいつも心から感謝しています。

3月弥生陽射しの変わる季節、2008年からレギュラー出演させていただいていましたニッポン放送「ラジオケアノート」の最終収録を終えました。

最後の放送日となった「ラジオケアノート・介護なんでも相談」3月21日収録では、いつもの介護相談へのご回答ではなく、私の伝えたい思い「介護で得られる宝物」を電波にのせて発信させていただきました。

ニッポン放送「ラジオ・ケアノート/介護なんでも相談」最終収録

4年間通った有楽町のニッポン放送スタジオ 収録最終日

そこでは、介護をしている人だからこそ知らず知らずに得られている宝物があることをお伝えさせていだだきました。私が常日頃、心で感じていることです。
最も身近で介護中である郷里で暮らす母の変化にも少し触れさせていただきました。

「介護する人を応援してくれるなんて・・・介護することは当たり前だと思っていたのに、本当に元気がでました。」 
「家族のこと、とても困っています。どうにもならないと思っていたけれど、ラジオを聴いて相談してみようと思いました。」

放送終了後には様々な反響をリスナーからいただきました。
離れているところで心細い思いをされている方の力になれるなんて、私にとっては嬉しいことです。

この最終回の打ち合わせの前日、郷里の父が肺梗塞、心不全状態で突然入院。翌週にひかえた収録を無事に終えることができるのだろうか?心配を抱えながら私は郷里と東京の間を走り回っていました。入院といっても介護者のサポートやケアマネジャー、医師との面談、家族間の調整など様々なことが必要とされます。何よりも父の回復には、医療専門家の医療技術と共に家族の力が大きく影響します。

スタジオのスタッフの皆様のいつもと変わらない対応に支えられながら、無事最終の収録を終えたときには安堵と感動の気持ちでいっぱいでした。同年代の女性3人、こんな時こそ、経験に裏付けられたさりげない強さとやさしさの持ち主達に助けられます。

「ラジオケアノート」は10年も続いたロングセラー番組。シニアとその家族にとって、明るく楽しく自分らしく生きるための情報やヒントを送る、高齢社会のニーズにあった素晴らしい企画の番組だったと思います。様々なコメンテーターから発信されるケアのお話は大変興味深く、私も楽しみにしていました。こういった内容の番組が、今後社会で大切にされることを願っています。

3年前に私を発見しご依頼をくださった勇敢な加藤部長、制作担当の頭も心も素敵で面白い山口美奈さん、アナウンサーの声も顔も美しくて面白い増山さやかさん、放送作家のHさん、スポンサー会社様、楽しく豊かな時間をいただきました。ラジオの仕事はとっても楽しく嬉しい時間でしたので残念ですが、貴重な機会を長期に渡りいただき、本当にありがとうございました。

そしてラジオの側でご愛聴いただきましたリスナーの皆様、ご相談をよせて下さった方々、応援してくれた友人やケアの仲間達、職場で時間になるとラジオをかけてくれた仲間たち、郷里の皆様、毎回感想を届けてくれた両親、ひとつでも何かを届けることができましたでしょうか?ご支援いただき心からありがとうございました。

これからもどこかで私は大切なケアのメッセージを伝え続けます。

介護は大変ですが、暮らしの一部なのです。困難だからこそ目には見えない宝物もあります。決して一人で抱えないでくださいね。一人で抱える状況を作らないように皆で少しずつ分担して支えましょうね。一緒に工夫しながらがんばりましょう。

皆様のそれぞれのケアノートを応援しています。

1242ニッポン放送「ラジオケアノート・介護なんでも相談」 隔月の最終週放送
(オンエア内容がわかります 3月放送内容は今後掲載されますので、ご覧ください)

季刊誌エッセイの発行によせて

カテゴリー: 活動報告

三井不動産のレッツ資産活用部が発行している季刊誌「Let’s Plaza」に、「午後4時のティーブレイク」というエッセイの連載コーナーをいただいています。
その1月号が発行されました。今回のテーマは~「人と人」支えあう意味を考えましょう~
以前から感じている“介護の誤解”を皆さんに伝えたくて書き下ろした内容です。

文中から

(前略)
日本でも様々な介護の形が生まれていますが、支え方の理念は置き去りにされているように感じられます。過剰に手をかけることが「やさしさ」と誤解され、介護の真の目標である「自立を促すこと」を意識していない介護者を多くみかけます。

文末には最も伝えたいことを書きました。

私達は大切な人を介護しながら、実はいつかは必ず訪れる自分の老いの生き方を学んでいます。

1枚のエッセイを書くために、日々自分に問いかけ続けています。

心は何をみているの?
心は何を思っているの?
心は何を伝えたいの?

そして、今おこっている現実をまっすぐに見ます。
読み手の気持ちもや影響も考えます。
それができないと私に文章はかけません。

ものを書くことでこころが整理されるとよく耳にしますけど、ものを書くお仕事があることで、心のアンテナをピンとはるというのは確かにありますね。
そうでないと、日々感じた驚きや喜びや切なさは心にしまいながらぼんやりと過ぎてゆきます。

命は考えるものではなく“感じる”ものです。

皆様にも何かを感じていただけたら嬉しいです。

季刊誌「Let's Plaza」

こんにちは。れもんです。

秋風からすっかり冬将軍が到来して寒い季節となしましたが、皆さまはお元気にお過ごしですか。

10月29日(土)、(株)ベネッセスタイルケア主催のセミナー「東京介護相談会」セミナーの講師を務めた川上由里子さん。会場は池袋のメトロポリタンホテル。お手伝いにいってきたので、当日の様子を簡単にご紹介します。

ベネッセの介護相談セミナー

ワインレッドのスーツが秋らしくてとってもお似合いです。

ベネッセさんのセミナーも今回で3回目。川上さんのセミナーが好評ということで、今回は単独講演でした。
『~お金のこと・住まいのこと~もしも家族に介護が必要になったら』をテーマに突然介護が始まった70代のご夫婦をケーススタディに、在宅介護にかかる準備や必要な情報、在宅か施設かの選択など実際にご相談いただいた事例を使って説明。
参加者はご高齢の方も多く、熱心に川上さんの話に耳を傾けていらっしゃいました。

ベネッセの介護相談セミナー

皆さん熱心に話を聞いています。

セミナーの最後に川上さんが自身の著書「介護生活これで安心のはじめに」の部分を朗読。
ほんの一部ですが、ご紹介します。 

『物心ついた頃から、だれに勧められるでもなく、ごく自然と看護師になることは決めていました。~中略~ 医療だけに限定せずに、人の喜びや苦しみを理解したうえで、自分なりの関わり方を考えたい、目の前で次々と起こるケアを取り巻く世界の苦しみに取り組んでみたい、そんな気持ちが生まれていました』

ベネッセの介護相談セミナー

朗読する川上さん 音楽も流れて素敵な雰囲気です。

セミナー終了後、川上さんの著書「介護生活これで安心」(小学館)を販売。
もちろん、川上さん直筆のサイン・イラスト入りです。参加された方がぞくぞく購入くださり、2冊買っていかれた方も。用意していたサイン入り本があっと言う間に終わってしまい、川上さんがその場でサインして、お渡し。一緒にお手伝いしたワサビさんと2人で大忙しでした。
年配の男性は川上さんと握手して大喜び「今日は来て良かった!!」とおっしゃっていました。
ご参加、ご購入くださった皆さま、有り難うございました。

セミナーの内容でもある在宅と施設での介護の違いについて取材を受け、ベネッセStyle 2011年秋号に掲載されました。ぜひ読んでみてくださいね。

■ベネッセStyle
特集:「介護のある暮らし」を考える
~専門家が語る、在宅と施設での「介護」の違い~
(pdf:1MB)

セミナー

8/26(金)外は豪雨 業務終了後に集まってくださった43名の皆様と

接遇のセミナーをお願いしたい。今から7年ほど前にそんなご依頼をいただいたことがありました。えっ、なんで私が?…ケアの仕事に就いている私は接遇のプロではないし、自分自身の接遇さえ整っていません。当然辞退して、差し替えに友人を紹介し逃げました。ごめんなさい、その時の情けない気持ちがずっと心の片隅に残っていました。

しばらく、このテーマからは遠のいていましたが、近年また“コンサルタントとして大切にしていること”や“高齢者とのコミュニケーション”などの講演のご依頼をいただく機会が増え、今回のご依頼は老人保健施設、クリニック、居宅介護支援事業者という現場で働くスタッフの皆さんに“コミュニケーションと接遇”がテーマでした。

手づくりセミナー資料

時間というのは凄いですね。私は、いつのまにか人と人との関わりという、最も大切にしているテーマを話す準備が整ったのかもしれません。今考えていることや伝えたい思いがあります。セミナー内容は十数年に及ぶ私の抱えてきた悩みや問題、うまくいかなかったことから発見してきたこと、超えてきた方法、大切にしたいことなどがぎゅっと凝縮され、ノウハウとともに私自身を表現することになりました。やりがいを感じる仕事です。

何故、介護や医療の現場に接遇が求められるのでしょうか。それは、専門知識や技術があっても、相手が信頼し心を開かなければ、効果は得られないからです。接遇はコミュニケーションスキルです。一般の接遇をケアの現場にすっぽりとあてはめることはできません。何故でしょう。それは相手が痛みや悲しみを抱えている人だからではないでしょうか。そして、良いコミュニケーションをとるためには知識ではなく、豊かな感性が必要です。心も体もリラックスし、自分自身をみつめる目が必要です。

人に何かを話す、伝える、表現することによって、自分の考えが整理され、またあらたな考えが湧き出てきます。不思議なものでセミナー中、私自身を旅しているかのような気持ちになりました。人と人との関わりから逃げない、過去から繰り返してきた私の七転び八起きが、誰かの元気につながっていきます。

日々、人と人とのかかわりに向き合っている人達のあたたかく真剣な眼差しは、逆に私を勇気づけてくれるかのようなパワーを持っていました。皆さんが日々の仕事で抱えている戸惑いや悩みが伝わってくるようでした。ご依頼主とお聴きいただいた皆様に心から感謝します。

この街の、この国のケアする人たちを元気にしたい、一人ひとりの心を結んでゆきたい。
皆様と一緒に考え続けたい大切なテーマです。

起き上がり子法師

帰宅後、東京のマンションに戻り転んでも必ず起きる “起き上がり子法師”をじっと眺めました。良い一日をありがとうございました。

今年の夏はとても暑い夏でした。

8月、盛夏、清水区三保松原にほど近い私の母校、東海大学付属翔洋高等学校(旧、東海大学付属第一高等学校)の吹奏楽部OB,OGによる東日本大震災復興支援チャリティーコンサート(静岡新聞社、静岡放送後援)が郷里の清水文化センターで行われました。(→新聞記事pdf(252KB)

東海大学付属翔洋高等学校・中等部OB・OGによるスペシャルコンサート2011

東海大学付属翔洋高等学校・中等部OB・OGによるスペシャルコンサート2011

東海大学付属翔洋高等学校・中等部OB・OGによるスペシャルコンサート2011

私もフルートを吹いて演奏に参加

演奏会途中に私の話をする機会をいただき、自分の思いを朗読という形でお伝えしました。

東海大学付属翔洋高等学校・中等部OB・OGによるスペシャルコンサート2011

被災地で感じた思い「心の灯り」を朗読

きっかけは、この演奏会を主催した吹奏楽部OB会長、事務局長をしている兄からのメールでした。

遡ること今年6月、ボランティア登録していた仙台のNPO「全国コミュニティライフサポートセンター」 からようやく依頼の連絡がきた時のことです。慌ただしい毎日で走り回っていましたが、原稿の締め切り延期をお願いし、大きなリュックを背負い新幹線に乗り、仙台駅に向かう新幹線の中から静岡の兄と弟にメールを送りました。

…今から仙台経由で石巻市の避難所にボランティアに行ってきます 由里子…

その翌日、兄からのメールが来ました。

…8月に予定している演奏会で由里子の被災地での体験を話してほしい、宜しく。
僕も8月に現地に向かいます…

…了解…

教諭をしている兄とは阪神淡路大震災の際にも現地の外科病院で遭遇したのを覚えています。

ボランティアはほんの短い日数の体験でしたが、被災地では復興にむけた長い道のりが始まっていました。
できることなんて、本当に小さなことでしかない自分の歯がゆさを感じながらも、福祉避難所で暮らす人々のケアや生活サポートに参加させていただきました。

小さな私ができることはなんだろう・・・。
実際に視て、聴いて、感じてきたことを文字にし、言葉にしました。

朗読した心からのメッセージ「心の灯り」の一部をご紹介します。

心の灯りクリックでpdfが開きます。(92KB)

この日はフルートの演奏でも65名の仲間に交じって参加、学生時代に何よりも情熱を傾けた音楽。思春期に悩み苦しむ私を救ってくれた音楽でもあります。演奏中にステージの上では涙がでました。

昔、何度もコンクールでステージに上がったこの清水文化センターは来年とり壊される予定です。
3部が終わっても観客の誰もが帰ろうとしませんでした。

この日、最も目標としていたことがあります。

弟家族が86歳の父の車いすをおして、父は久しぶりの外出。父も兄の活躍ぶりを客席からじっと見守っていました。いつもは介護者である母も観客席から応援、嬉しそうな笑顔でした。

忙しく長期の夏休みはなかったけれど、私の過去と今と、東北と清水と、兄と私と
それから色々な人と人の心と心がつながったような貴重な一日でした。

企画、準備、当日の演奏、皆さんお疲れさまでした。

まさか、音楽ではなく、こんな形でステージに上がるなんて、想像もしていませんでした。
ケアの心を伝える方法にはさまざまな方法があるのですね。

これからも私のできる形で、心のケアを続けていきたいと思っています。

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プロの友情出演者

●同級生のコンサートマスター クラリネット奏者 水元みゆきさん 歌も上手です!

●海外でも活躍している オカリナ奏者 大沢聡さん
http://www.fruits.jp/~osawaongakukoubou/
この音、メロディ、本当に癒されます

●新日本フィルハーモニー交響楽団 トランペット奏者 市川和彦さん
http://www.justmystage.com/home/aperto/index.html
はるか昔、一緒に東京普門館での全国大会に出場しました。

●落語家 春風亭昇太さん
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%A5%E9%A2%A8%E4%BA%AD%E6%98%87%E5%A4%AA
昇太さんはソフトボール部だったそうですが、トロンボーンが吹け、この日は一緒のステージにて演奏。

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この日寄せられた支援金は、後輩の吹奏楽部学生達が気仙沼、福島を慰問演奏に訪れ、無事寄託されたそうです。観客の皆様も有難うございました。心のあたたさを感じた一日でした。

夜はホルンで出演していた同級生たかし君が経営するイタリア料理店のロメオで大宴会となりました。良いワインでした。

ベネッセスタイルケア主催「東京介護相談会」

カテゴリー: 活動報告

ベネッセスタイルケア主催「東京介護相談会」



こんにちは たんぽぽです。

海の日らしい、夏の太陽が降り注ぐ2011年7月18日(月)、ケアコンサルタントの川上由里子さんのセミナーをお手伝いしてきました。当日の様子を簡単にお伝えします。

(株)ベネッセスタイルケア主催のセミナー「東京介護相談会」が渋谷エクセルホテル東急で開催されました。

渋谷駅で待ち合わせて、まずは腹ごしらえ!スタミナいっぱいの美味しいハンバーグを頂き、いざ会場へ向かいます。

相談会は2部構成で、最初にエッセイストの安藤和津さんが、ご自身のお母様を介護された体験を中心に、介護中の心の葛藤や介護は家族だけでは難しいなど、体験談を交えてお話されました。

川上さんは、『~お金のこと・住まいのこと~もしも家族に介護が必要になったら』をテーマに、伸びる寿命や高齢化率などのデータを中心とした「高齢期の現状」や、ますます複雑になっている「高齢期の生活の場」などの全体像をオリジナル資料やエピソードを交えて分かりやすく説明。

ベネッセスタイルケア主催「東京介護相談会」


そして、突然やってくる病気やけが、要介護状態になった時にどんな事が起きるのか?

実際に川上さんが対応したコンサルティング事例を使って、介護が必要になっても自宅で暮らし続ける場合と自宅以外の住まいを選択する時、それぞれかかる費用や利用できる制度、必要な知識や生き方の秘訣など、安藤さんの体験談にリンクする様な高齢期の暮らしのヒントを丁寧に伝えていました。

40~50代の方を対象とした相談会でしたが、60~70代の方や男性の参加者も思ったよりも多く、熱心に話を聞いていらっしゃいました。

講演終了後、川上さんの著書「介護生活これで安心」(小学館)を販売。
川上さん直筆のサイン・イラスト入りです。最近、イラストの太陽に風も仲間に加わってさらに可愛らしくパワーアップしています。

特製サイン入り

ご購入くださった皆さま、有り難うございました。
当日のセミナーの様子が、7月30日(土)朝日新聞に掲載されています。
こちら(pdf)もご覧ください。

ベネッセスタイルケア 『介護相談会』
http://kaigo.benesse-style-care.co.jp/lp/tokyokaigo/?xadid=go1000873

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