ケアコンサルタント 川上由里子公式ブログ

両親を支えるサービス担当者会議

カテゴリー: ノウハウ, 日常

11月末、郷里の自宅ではケアマネジャーの呼びかけで「サービス担当者会議」が開かれました。父の歩行がいよいよ難しくなり、在宅での介護力もこれまで以上に必要となってきました。

この日はホームヘルパー介助による入浴に変わる方法の検討、新しく担当となる理学療法士へ期待すること、看護や医療の方向性の確認など、訪問介護士、訪問看護師、理学療法士、福祉用具サービス事業者、家族(母と私)が各々発言します。

この会議を経て、担当ケアマネジャーがケアプランの方向性を確認し、実際のプランを作成しサービスにつなぎます。

サービス担当者会議

16時、3つの事業所から5種類の医療や福祉の専門職が川上家に集合。
進行はケアマネジャーのIさんです。

母は今困っていることや毎日の様子を率直に伝えます。
家族は遠慮しないで希望や困り事を伝え、ささいなことでも質問することが大切です。
私からは家族を代表しこれからの過ごし方、延命治療に関する意思を伝えました。

父は医師、私は看護師、最期のステージの過ごし方は元気なうちから何度も話をしてきました。
食事が食べられなくなってきたら、痛みや苦痛がなく自然に穏やかに逝くことが希望です。
今の時間を家族で感謝し合える時間として過ごせることが願いです。
命を長くするために胃ろうや高度な医療は望みません。
そのことをしっかりとチームのみなさんに伝えます。

これから重要になる在宅での看取りの体制も確認し合いました。
これら、すべてのことを家族だけで考えるのはとても難しいことです。

サービス担当者会議

リビングで父と母を囲みながら検討が夜遅くまで続きました。

具体的な家具の配置や介護の仕方、新しく試してみましょうという「訪問入浴」のイメージをスタッフの皆さんが母に丁寧に伝えてくれます。
誰もが、母の「介護したい」気持ちを汲みながらも、頑張りすぎて倒れてしまわないようにと心を持ち寄ってくれているのが伝わってきます。

私は子供の頃、よく往診の風景をみて育ちましたが、介護保険制度が始まる前にはこんな形の在宅介護はありませんでした。新しい介護のかたちです。

皆さんに支えられ、母も私も感謝の気持ちでいっぱいです。
父は始終うとうとしていましたが、きっと同じ気持でしょう。

心あたたかいケアする皆様、頼りにしています。
これからますます難しくなる在宅介護。
平常心で望みたいけれど、介護者の体力気力など不安もいっぱいです。
どうか力を貸してくださいね。よろしくおねがいします。